メディア社会学専攻 研究クローズアップ
人々はなぜライブに足を運ぶのか?「音楽」と人や社会の関わりを探る
【研究】拡大し続ける音楽ライブ市場を社会学のレンズで読み解く
2 0 1 0 年代に拡大した音楽ライブ市場は、コロナ禍を経て、再び勢いを取り戻しています。なぜ、ライブ文化はここまで盛り上がりをみせているのでしょうか。私はその理由を、音楽と人の関わりを読み解く「音楽社会学」の視点から考察しています。
ライブに足を運ぶと、日常では味わえない音響や光景によって「喜び」がもたらされ、また同時に、人がひしめき合う状況であれば「苦痛」も訪れます。
そうした感情の動きをきっかけに、自らの存在や感性を再確認できる場であること。社会学で「美的再帰性」と呼ばれる、美的な体験を通じて自分と社会を再構築する瞬間が訪れるからこそ、人々はライブに強く惹かれると考えています。
さらに、昨今は動画配信やサブスクの普及により、時代や地域を問わず、多様なライブ映像にアクセスできるようになりました。「レコーディング音源からライブ音像へ」聴取体験がシフトしたことも、現在のライブ人気を後押ししているといえます。
こうした仮説を検証するため、私はさまざまな技法を用いて調査を進めています。人々の心理を統計処理するアンケート調査、国内外のライブやフェスに赴くフィールドワーク、そして観客の心拍数を計測するデジタル行動調査。
ライブという熱気が渦巻く空間を解明するため、多角的なアプローチで深掘りをつづけていく。音楽社会学の看板を掲げる以上、それが自分の責務であると感じています。
さらに、昨今は動画配信やサブスクの普及により、時代や地域を問わず、多様なライブ映像にアクセスできるようになりました。「レコーディング音源からライブ音像へ」聴取体験がシフトしたことも、現在のライブ人気を後押ししているといえます。
こうした仮説を検証するため、私はさまざまな技法を用いて調査を進めています。人々の心理を統計処理するアンケート調査、国内外のライブやフェスに赴くフィールドワーク、そして観客の心拍数を計測するデジタル行動調査。
ライブという熱気が渦巻く空間を解明するため、多角的なアプローチで深掘りをつづけていく。音楽社会学の看板を掲げる以上、それが自分の責務であると感じています。
【ゼミ】文化を捉える視点、社会を捉えるセンスを磨く
ゼミのテーマは「ポピュラー文化を通じた社会やメディアの分析」で、研究対象は音楽、映画、コミック、小説、ゲームなど多岐にわたります。
しかし、単に作品を鑑賞して主観的に批評するわけではありません。「現代社会にとって作品はどのような意味を持つのか」を掘り下げて考えるのが本ゼミの特色です。メディア論や若者文化論と関連づけながら、自分なりの視点で「文化と社会の関係性」を考察してもらいます。
そのための基礎を養うため、3年次の春学期は音楽社会学に関する文献の輪読や、実際に調査を行うグループワークを実施します。秋学期には個人研究に取り組み、4年次の卒業研究へとつなげていきます。
例えばポピュラー音楽ひとつとっても、音楽ジャンルの意味、音楽産業の実態、ファッションの流行との関係、ジェンダー論の視点など、さまざまなテーマが考えられます。学ぶなかで生まれた問いを大切に、独自の切り口で卒業論文に取り組んでもらえたらと思います。
そのための基礎を養うため、3年次の春学期は音楽社会学に関する文献の輪読や、実際に調査を行うグループワークを実施します。秋学期には個人研究に取り組み、4年次の卒業研究へとつなげていきます。
例えばポピュラー音楽ひとつとっても、音楽ジャンルの意味、音楽産業の実態、ファッションの流行との関係、ジェンダー論の視点など、さまざまなテーマが考えられます。学ぶなかで生まれた問いを大切に、独自の切り口で卒業論文に取り組んでもらえたらと思います。
とはいえ、社会学的なものの見方は一朝一夕で身につくものではありません。さまざまな角度から物事を捉えられるよう、議論の場では、「他の国ではどう?」「昔はどうだった?」といった問いを投げかけることもあります。
自らの関心の外側を意識し、粘り強く思考する─。そうした経験を積むことで、社会学研究に不可欠な「文化を捉える視点」と「社会を捉えるセンス」を磨いてほしいと思います。
自らの関心の外側を意識し、粘り強く思考する─。そうした経験を積むことで、社会学研究に不可欠な「文化を捉える視点」と「社会を捉えるセンス」を磨いてほしいと思います。
南田 勝也 教授
関西大学大学院社会学研究科博士課程後期課程修了。博士(社会学)。神戸山手大学准教授を経て2009年より現職。専門は音楽社会学、情報メディア学、都市文化論、社会調査論、現代若者論。
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