経済学研究科

経済・経営・ファイナンス専攻

経済学研究科は、博士前期・後期課程とも「経済・経営・ファイナンス専攻」からなり、大学や研究所で研究者として活躍する人材を育成してきました。それが、後期課程に進むことを視野に入れて研究者をめざす人を対象とする「研究者コース」です。

この「研究者コース」に加えて、修了してすぐにでも、身につけた専門的知識を生かして社会で活躍したいと希望する学部卒業生や社会人を対象に高度で専門的な知識の修得をめざす「高度職業人コース」を設けています。 

学生は、専攻を深く研究し、また研究の裾野を広げるために、独自の履修プログラムを組み立てることができます。その研究を支えるために、博士前期課程の両コースとも、学生1名に対して本学専任教員の中から指導教授1名と副指導教授1名の計2名が履修指導と論文指導にあたる体制をとり、きめ細かな個別指導を行っています。

学位 

博士前期課程 修士(経済学)
博士後期課程 博士(経済学)

授業科目

経済理論分野
政治経済学 上級マクロ経済学 応用ミクロ経済分析 経済動学 計量経済学 経済学史 中級マクロ経済学
中級ミクロ経済学 経済理論演習 
経済史分野
西洋経済史 日本経済史 社会思想史 経済史演習
応用経済分野
財政金融論 現代財政論 現代金融論 世界経済論 日本経済論 産業組織論 労働経済学  農業経済学 開発経済学
国際経済学 応用経済演習 経済学講義
経営分野
国際経営 ベンチャー企業 経営組織 生産マネジメント 組織行動 マーケティング 経営戦略 市場戦略 人事管理 経営史 経営学演習
経営情報分野
経営情報マネジメント 意思決定システム 数理システム 情報コミュニケーション 経営情報演習
会計分野
財務会計論 財務報告論 管理会計論 国際会計論 監査論 会計学演習 財産法 企業法 租税法 経営法演習
ファイナンス分野
コーポレートファイナンス インベストメント 証券市場 金融工学 国際経営財務 国際ファイナンス 金融機関
経営ファイナンス統計 ファイナンス演習 経営・ファイナンス講義

*博士後期課程科目には、演習・論文指導以外の科目である場合、「特殊研究」が付きます。また、年度によっては開講しない科目があります。

博士前期課程

研究者コース

博士後期課程への進学を前提に、学生には修士論文の作成が義務付けられます。研究テーマに応じて、約40名の専任教員の中から修士論文作成の指導を希望する指導教授を選択します。その指導教授と相談して履修科目を選択し、研究テーマに取り組みます。経済学研究科で開講されるすべての科目を広範に履修できますので、オリジナルな履修プログラムの編成が可能で、修士論文の作成に向け、適切で密度の濃い指導が期待できます。

高度職業人コース

原則として博士前期課程の2年間で、社会から要請されている高度な専門知識の修得をめざすコースです。このコースには、主に資格取得を目標とする〈キャリア別プログラム〉と、主に社会人経験者を対象とし、職場や社会における経験を生かした研究テーマに応じて研究を進める〈テーマ別研究プログラム〉が用意されています。

キャリア別プログラム

本コースは、博士前期課程修了後に就職を希望する学生を対象にします。修士修了後の希望職種に応じて、下記の4つのプログラムが用意されています。各プログラムで中核となる科目の担当教員の中から指導教授を選択し、プログラムごとに編成されたカリキュラムに従って、それぞれの職業で必要とされる基本的な能力の養成と専門的知見の形成を図ります。課題研究論文の作成をもって修士論文の作成に代えることができます。

4つのプログラム

公務員プログラム

国家公務員Ⅰ種総合職(経済)、地方公務員上級一般行政系

会計専門家プログラム

企業の経理・財務担当者の養成、公認会計士、税理士

IT 経営ストラテジストプログラム

情報処理技術者、Project Management Professional(PMP)

証券アナリストプログラム

証券アナリスト、CFP(1級FP)

テーマ別研究プログラム

原則として、現時点で社会人であるか、または社会人経験のある方を対象とします。現在の職場で取り組んでいる、あるいはかつての職場で取り組んでいた仕事上の課題と、当プログラムで用意されている研究テーマが合致もしくは類似しているかどうかを事前に判断した上で、出願してください。

各研究テーマで中核となる科目の担当教員の中から指導教授を選択し、研究テーマごとに個別に編成されたカリキュラムに従って研究テーマに取り組みます。課題研究論文の作成をもって修士論文の作成に代えることができます。

研究テーマ

企業の経営戦略

例)自動車産業と経営戦略

プロジェクト投資とプライベート・エクイティ投資

例)プライベート・エクイティ投資とエグジットに関わるサーベイ

株式ポートフォリオ投資戦略に関わる研究

例)公共株投資の新技法開発

地域経済の振興

例)練馬区経済の振興

経済特区活用の事例研究

例)経済特区に関わる研究

アジア経済に関わる研究

例)アジアにおける経済統合と日本経済

経済・経営のグローバル化に関わる研究

例)グローバリズムと日本企業

自己設定テーマ(自身のキャリアの中で取り組んでいるテーマを希望する場合)

例)中国における飲用水供給プロジェクトの事業化の可能性

博士後期課程

博士後期課程は、博士前期課程と同様、「経済・経営・ファイナンス専攻」の1専攻のみによって構成されています。大学やシンクタンクなどの研究機関で研究活動に従事する研究者養成を目的とし、指導教授の指導と助言に基づいて研究テーマを定め、博士論文の完成をめざします。職に従事しながら博士論文完成を希望する方のために、指導教授等と相談の上、通常の講義時間曜限を越えて授業(平日夜間および土曜日午後)を開講することがあります。

取得できる資格・免許等

  • 中学校教諭専修免許状「社会」
  • 高等学校教諭専修免許状「公民」「商業」

各種制度

早期修了制度(博士前期課程のみ)

 次の条件を満たした成績優秀者が1年で大学院博士前期課程を修了できる制度です。

条件

  • 入学前既修得単位が10単位(経済学研究科は演習科目の4単位を含む)認定されていること。
  • 経済学研究科が定める授業科目を30単位以上修得し、その2/3以上の評価がAであること(認定された入学前既修得単位を含む)。
  • 修士論文、課題研究論文あるいは特定課題研究の評価がAであること。

大学院進学奨励学生制度 (武蔵大学在学生対象)

 学部4年次から大学院科目を履修するもので、「早期修了制度」と組み合わせると効果的です

志願資格・条件

  1. 経済学部の3年次生。(ただし、留学などの事情により、4 年次生であっても、学部在学期間を次年度 1 年残している場合は可能)
  2. 大学院経済学研究科への進学を希望する者。(「研究者コース」または「高度職業人コース キャリア別プログラム」)へ進学を希望する者 (「高度職業人コース テーマ別プログラム」希望者は本制度の対象外となります。)
  3. 学部3年次終了時に、卒業に必要な単位を100単位以上修得し、かつ通算GPAが3.00以上の者。
    • ※3の条件は申請時では成績が出ていないため、見込みという形になります。自身の成績や履修状況を判断した上 で申請してください。
選考に合格すれば、学部4年次に科目等履修生として10単位を上限に経済学研究科博士前期課程の科目を履修することができます。博士前期課程進学後は学部4年次で履修した経済学研究科の入学前既修得単位を含め、経済学研究科の定める授業科目を30単位以上修得し、その2/3以上の評価がAで、かつ修士論文、課題研究論文あるいは特定課題研究の評価がAであれば、1年間での修了が可能です(早期修了制度)。これは本学の経済学部と経済学研究科との一貫教育を目指す制度であり、学部4年間と研究科1年間の計5年間で「学士」と「修士」の学位を取得することができます。

長期履修学生制度(博士前期課程のみ)

職業を有している等の事情により、2年間で博士前期課程を修了することが困難であると予め判断される者に対し、余裕をもって勉学を進めることを可能にする制度です。修業年限は「3年」または「4年」です。最長在学年限は選択した修業年限に1年を加えた年限となります。年間の授業料等は、標準年間授業料の2/3(3年の場合)、または1/2(4年の場合)となります。したがって許可された修業年限内に支払う授業料等は標準修業年限(2年)で修了する場合と同額です。
希望する学生は入学時に申し込みます。

※留年時は改めて授業料等を納める必要があります。

特別聴講学生制度

本学大学院に在籍している学生が、履修要項に記載されている協定を締結した他大学院の授業を聴講できる制度です。研究科委員会で認められた場合、協定校で修得した単位は修了要件に含めることができます(上限あり)。
※年度や専攻により、協定校が異なることがあります。また、協定校によって聴講料が発生する場合があります。

【協定校】2023年3月現在

学習院大学大学院経済学研究科・経営学研究科
成蹊大学大学院経済学研究科・経営学研究科
成城大学大学院経済学研究科
上智大学大学院経済学研究科

その他