スポーツ関連講義
スポーツの哲学
「スポーツ」と「哲学」が結びついた学問なんか存在するのだろうか?と思う人は多いです。一方は活発で楽しくて健康的、もう一方はなんだか小難しくて、一歩間違えれば怪しげで、とても健康に良いとは思えない…。そんな、両極にありそうな二つを結びつけるのがこの講義です。
テーマは意外とシンプルです。
「レギュラー取って、試合に勝って、一体何になるっていうの?」
「テレビで他人の運動しているのを見て、何が楽しいの?」
「体育なんて大っキライ!」
…一見するとネガティブな、こんな疑問を一度でも持ったことのある方。
この授業に向いているかもしれません。
受講生VOICE
VOICE01
自分は「体育」がすごく苦手で大嫌いです。それで、このテーマを勉強するまで「体育=スポーツ=キライ!!」だったのですが、「スポーツの自主性」やスポーツの定義をしっかり学べたことで、別に自分はスポーツが嫌いな訳ではなく、「体育の授業」が嫌いだっただけだとわかりました。また、運動を覚えるプロセスを学び、運動って自分が思っているより身近にあるものなんだと、考え方がすごく変わりました。
VOICE02
ドーピングについて扱った回が興味深かった。「ドーピングするなんてずるいじゃないか、自分の実力で勝ってこそスポーツじゃないか」と思っていたが、「人間にはもともと肉体的に差があるので、そもそもスタートは公平ではない」という意見には負けてしまった。授業は、自分が思いもしなかった意見や学説をたくさん聞けて教養が深まったと思う。自分も一応体育会系の部活をやっているので、参考になりました。
スポーツと健康の科学
現代社会において“健康”は良く取り上げられるテーマです。そして、一生、そのテーマと関わっていきます。人生およそ80年。長く健康でいられることの幸せは何よりです。
長寿大国として世界一平均寿命が長い日本でありますが、科学技術の発展により、機械化・省力化された社会では、運動不足が目立つようになってきました。長寿大国であるため、それほど重要な健康問題を抱えていないという錯覚に陥ってしまいがちですが、長寿大国であるが故の新たな健康問題もあることは事実です。
近年では、運動不足を補おうとスポーツをする人口が増え、ランニングブームをはじめスポーツブームが起こっています。その中で、「どうすれば痩せますか?」、「どうすれば筋肉をつけられますか?」、「何をどれぐらい行えば良いですか?」といった質問は非常に多く受けます。もちろん、何も行わずに脂肪は落ちませんし、筋肉もつきません。
スポーツと健康の科学では、自身の“健康”と向き合い、人生を豊かに送るために欠かせない“健康”を手に入れるための理論を学びます。ただし、実践するのは自分自身であることはお忘れなく。
ASWS(アダプテッド・スポーツ・ワークショップ)
“スポーツ”には、競争がつきものです。競争という性質がある限り、強い者が生き残り、そうでない者が排除されていく、そんな構造を“スポーツ”は持っています。アダプテッドスポーツは、そんな“スポーツ”に対してある挑戦をします。
その挑戦とは?「競争」という性質を保持したまま、強い人も、弱い人も、誰も排除されない、新しいスポーツを探究することです。この授業では、前半にさまざまなアダプテッドスポーツを体験しますが、それだけでは終わりません。後半はいくつかのグループに分かれてアダプテッドスポーツを考案し、それをクラスの全員に体験してもらう活動をします。皆に楽しんでもらうにはどんな工夫が必要か?既存のスポーツに対して、新しいスポーツはどうあるべきか、大いに挑戦してもらいたいと思います。
受講生VOICE
VOICE01
アダプテッドスポーツを考案する上で大切なことは、「みんなが楽しめるか」「楽しめるためのルールはきちんとあるか」「そのルールに無理がなく自主性があるか」である。自分たちで考案した遊びを、みんなの前で発表し一緒にやってみると思った以上にみんなが楽しんでくれたことが非常に嬉しかった。
VOICE02
「誰とでも」できるスポーツにするためには、幅広い視野が必要になってくると思う。今、周りにはどんな人がいて、どんな生活をしているのか、よく知ることも大事になる。また、それぞれが自分自身の動ける範囲でもっと動ける人と対等にでき、みんなで本気になってできるスポーツになることが大切だと思った。アダプテッドスポーツを考案するのは難しいことだが、やりがいがあったし、またもっと面白く楽しめるようなスポーツが生み出されたらいいと思う。
VOICE03
今までにない経験をしたという感想を持った。また、社会学部の私にとってはアダプテッドスポーツを知ることで、未知の領域だった社会の部分も学ぶことができた。