人文科学研究科

欧米文化専攻/日本文化専攻/社会学専攻

人文科学研究科は、欧米文化専攻、日本文化専攻、社会学専攻の3専攻からなり、多様な専門科目を履修した上で、自らの関心に合わせた研究をおこなうことができます。各専攻には多彩な授業科目が開かれており、超域的あるいは横断的な研究が可能なカリキュラムとなっている点も本研究科の大きな特長です。 
本研究科には専攻ごとに大学院生専用の研究室があり、各自が自身の研究の充実を図れるだけでなく、課程・コース等の別なく互いの研究について相談したり議論できる場になっています。

学位

欧米文化専攻 

博士前期課程 修士(人文学)
博士後期課程 博士(人文学)

日本文化専攻

博士前期課程 修士(人文学)
博士後期課程 博士(人文学)

社会学専攻 

博士前期課程 修士(社会学)
博士後期課程 博士(社会学)

欧米文化専攻

英米文化、ドイツ・フランスを中心としたヨーロッパ文化、比較文化の専門的な研究を軸にしながら、既存の分野的枠組を越えた「学際的」な研究を多面的に追究できるように構成されています。
  1. 英語圏、ドイツ語圏、フランス語圏の各地域に関連する多様なテーマについて専門的な研究を行うことができます。
  2. 欧米という文化圏の歴史的・社会的・文化的な類縁関係を視野に入れて、より深く学び、考えることができる場になっています。
  3. 「言語・文学」「思想・歴史」「比較文学・比較文化」の3 分野を核に授業科目が構成されており、相互の関連の中で学び、研究することができます。

日本文化専攻

日本文化・東アジア文化の多様性に対応できる研究方法と専門知識を修得できるように構成されています。
  1. 日本語学・日本思想史・日本古典文学・日本近代文学・日本社会文化史・日本民俗史・日本生活文化・日本芸能史・東アジア文化などに関する学際的かつ専門的な研究を行うことができます。
  2. 日本語教員プログラムを修了すれば高い専門性をもった日本語教員になることができます。
  3. 韓国高麗大学校や中国西安外国語大学からの交換留学生をはじめとする各国の留学生など、多様な学生が在学しています。これら海外協定校への留学もできます。

社会学専攻

人間同士のコミュニケーションが織り成す総体としての社会を、マクロ構造からミクロ相互作用まで、社会学が培ってきた専門知識を基軸に、歴史的・領域横断的に学べるよう構成されています。
  1. 「システム」「メディア」「カルチャー」を現代社会学のキーコンセプトとして設定し、それぞれに対応する専門分野を置いています。さらに、「ジェンダー」のように分野を横断する領域の研究を進めることも可能です。
  2. 発足当初から社会人入試を実施し、研究者だけでなく、専門的職業人の養成に力を入れています。
  3. 座学にとどまらない社会調査の実践を重視し、アンケート調査、フィールドワーク、インタビュー調査、メディアリサーチなどの社会学的調査手法を取り入れた研究法を学ぶことができます。

博士前期課程

欧米文化専攻、日本文化専攻、社会学専攻の3専攻には、それぞれ3種類のコースが設けられています。

専門研究コース

希望する研究テーマにそって多様な科目の中から一定の条件にしたがって30単位以上の科目を履修し、加えて修士論文を作成するコースです。志願者が提出した研究計画書、入試の口述試験結果等に基づいて、入学時に各学生の指導教授が決定されます。履修科目の選択から修士論文作成に至るまで、さまざまな過程で指導教授より研究指導を受けることができます。このコースでは、指導教授による修士論文作成指導のための演習が必修科目となっており、きめ細かな指導を受けることができます。

キャリアアップコース

教員、学芸員、専門社会調査士などの専門的な職業に就くために必要とされる能力を身につけ、自らの知見を伝達するための表現力を培い、修士論文の代わりに特定課題研究に取り組むコースです。以下の3つのプログラムがあります。
  1. 教員能力開発プログラム
  2. 学芸員研究能力開発プログラム
  3. 専門社会調査士資格取得プログラム

専攻横断科目について

「教員能力開発プログラム」「学芸員研究能力開発プログラム」のために用意された科目群で、3専攻にわたって開講されています。他のコース・プログラムの学生も履修要件の範囲内で履修することができます。

(1)教員能力開発プログラム対象科目

教育実践研究
教育実践専門演習

(2)学芸員研究能力開発プログラム対象科目

博物館文化資源学研究
博物館文化資源学実習
文化財科学研究

生涯学習コース

主として社会人を対象にしたコースで、各自の研究テーマに基づいて科目を履修します。下記の研究テーマ例を参考に指導教授と相談して履修計画を立て、高度な教養や専門的知識の修得、語学力の向上など、それぞれの目標の達成を目指します。
  • 語学力強化
  • 文化交流研究
  • ヨーロッパ中世研究
  • 日本伝統文化研究
  • 総合的ジェンダー研究
  • 地域・市民メディア研究
※上記3つのコースのすべてにおいて、一定の条件を満たせば1年での修了が可能となる「早期修了制度」が適用されます。職業を有している学生等を対象に3年または4年かけての修了が可能な「長期履修学生制度」もあります。
※キャリアアップコースと生涯学習コースでは、修士論文の代わりに「特定課題研究(リサーチペーパーや調査報告書)」の提出が求められます。

博士後期課程

博士後期課程は、博士前期課程での研究をさらに深めようとする人のために開かれており、3 年以上在学して指導教授の担当する「特別演習」12単位以上を修得するとともに、指導教授の指導を受けて博士論文を提出し、審査に合格すれば、博士の学位が授与されます。博士前期課程と同様に、欧米文化専攻、日本文化専攻、社会学専攻の3 専攻に分かれており、入学試験も専攻ごとに行われます。

取得できる資格・免許等

欧米文化専攻

  • 中学校教諭専修免許状「英語」「社会」
  • 高等学校教諭専修免許状「英語」「地理歴史」
  • 学芸員研究能力開発プログラム修了証

日本文化専攻

  • 中学校教諭専修免許状「国語」「社会」
  • 高等学校教諭専修免許状「国語」「地理歴史」
  • 学芸員研究能力開発プログラム修了証
  • 日本語教員プログラム修了証

社会学専攻

  • 中学校教諭専修免許状「社会」
  • 高等学校教諭専修免許状「公民」
  • 学芸員研究能力開発プログラム修了証
  • 専門社会調査士(博士前期課程のみ)

各種制度

早期修了制度(博士前期課程のみ)

次の条件を満たした成績優秀者が1年で大学院博士前期課程を修了できる制度です。

条件

  1. 入学前既修得単位が10単位(経済学研究科は演習科目の4単位を含む)認定されていること。
    • ※人文科学研究科キャリアアップコース、生涯学習コースではこれを条件とはしません。ただし、入学前既修得単位の認定は可能です。
  2. 各研究科が定める授業科目を30単位以上修得し、その2/3以上の評価がAであること(認定された入学前既修得単位を含む)。
  3. 修士論文、課題研究論文あるいは特定課題研究の評価がAであること。

大学院進学奨励学生制度 (武蔵大学在学生対象)

学部4年次から大学院科目を履修するもので、「早期修了制度」と組み合わせると効果的です。

志願資格・条件

  1. 人文学部及び社会学部の3年次生。ただし、留学などの事情により、4年次生であっても、学部在学期間を次年度1年間残している場合は申請可能です。
  2. 大学院への進学を希望する者。
  3. 学部3年次終了時に、卒業に必要な単位を100単位以上修得し、かつ通算GPAが2.60以上の者。
    • ※3の条件は申請時では成績が出ていないため、見込みという形になります。自身の成績や履修状況を判断した上 で申請してください。
選考に合格すれば、学部4年次に科目等履修生として博士前期課程の科目を履修することができます(上限あり)。人文科学研究科では、その成績や単位が一定の条件を満たせば、大学院Ⅱ期入試(一般入試)において筆記試験が免除されます。
博士前期課程進学後は学部4年次で履修した各研究科の入学前既修得単位を含め、各研究科が定める授業科目を30単位以上修得し、その2/3以上の評価がAで、かつ修士論文、課題研究論文あるいは特定課題研究の評価がAであれば、1年間での修了が可能です(早期修了制度)。これは本学の学部と研究科の一貫教育をめざす制度であり、学部4年間と研究科1年間の計5年間で「学士」と「修士」の学位を取得することができます。

申請時の留意点

  1. 卒業予定年度の前年度のみ申請可
  2. 休学中の申請可
  3. 協定留学中の申請可
  4. 進学奨励学生としての在学・授業履修は、春学期からのみ開始
  5. 進学奨励学生としての在学期間は、連続した春学期・秋学期の 2 学期を基本とする
  6. 卒業予定年度の春学期・秋学期連続で人文科学研究科科目の履修を必須とする
 ※進学奨励学生として認められたが、何らかの理由で辞退を希望する場合、教務課に問い合わせてください。

長期履修学生制度(博士前期課程のみ)

職業を有している等の事情により、2年間で博士前期課程を修了することが困難であると予め判断される者に対し、余裕をもって勉学を進めることを可能にする制度です。修業年限は「3年」または「4年」です。最長在学年限は、選択した修業年限に1年を加えた年限となります。年間の授業料等は、標準年間授業料の2/3(3年の場合)、または1/2(4年の場合)となります。したがって、許可された修業年限内に支払う授業料等は標準修業年限(2年)で修了する場合と同額です。希望する学生は入学時に申し込みます。

※留年時は改めて授業料等を納める必要があります。

特別聴講学生制度

本学大学院に在籍している学生が、協定を締結した他大学院の授業を聴講できる制度です。研究科委員会で認められた場合、協定校で修得した単位は修了要件のうち10単位を限度に課程修了要件に含めることができます。

※年度により、協定校が異なる場合があります。また、協定校によって聴講料が発生する場合があります。
※協定校の方が本学のシラバスを確認される場合は、以下のリンクから本学学習支援ポータルサイト(3S)を開き、ゲストユーザーでログインして閲覧してください。
3s.musashi.ac.jp/uprx/up/pk/pky001/Pky00101.xhtml

人文科学研究科の単位互換制度

武蔵大学大学院人文科学研究科では、大学院研究科の学生の研究上の便に供するため、単位互換に関する協定を締結しています。

【協定校】2023年3月現在
成蹊大学大学院文学研究科
成城大学大学院文学研究科

社会学分野の単位互換制度(社会学専攻のみ)

武蔵大学大学院人文科学研究科社会学専攻では、社会学分野の大学院を設置する関東地区の国・公・私立大学大学院と、単位互換に関する協定を締結しています。

【協定校】2023年3月現在
茨城大学大学院人文社会科学研究科
大妻女子大学大学院人間文化研究科現代社会研究専攻
駒澤大学大学院人文科学研究科社会学専攻
駒澤大学大学院グローバル・メディア研究科グローバル・メディア専攻
埼玉大学大学院人文社会科学研究科文化環境専攻
成蹊大学大学院文学研究科社会文化論専攻
専修大学大学院文学研究科社会学専攻
創価大学大学院文学研究科社会学専攻
大正大学大学院人間学研究科人間科学専攻
千葉大学大学院人文公共学府人文科学専攻
中央大学大学院文学研究科社会学専攻・社会情報学専攻
都留文科大学大学院文学研究科社会学地域社会研究専攻
東洋大学大学院社会学研究科
常磐大学大学院人間科学研究科
日本大学大学院新聞学研究科
日本女子大学大学院人間社会研究科現代社会論専攻
法政大学大学院社会学研究科社会学専攻
明治大学大学院政治経済学研究科政治学専攻
明治大学大学院文学研究科臨床人間学専攻
明治学院大学大学院社会学研究科社会学専攻
立教大学大学院社会学研究科社会学専攻
立正大学大学院文学研究科社会学専攻
流通経済大学大学院社会学研究科社会学専攻

フランス語フランス文学専攻課程の単位互換制度(欧米文化専攻のみ)

武蔵大学大学院人文科学研究科欧米文化専攻では、大学院フランス語フランス文学専攻課程協議会に参加する協定大学院フランス語フランス文学専攻課程と、単位互換を行っております。

【協定校】2023年3月現在
青山学院大学大学院文学研究科フランス文学・語学専攻
学習院大学大学院人文科学研究科フランス文学専攻
上智大学大学院文学研究科フランス文学専攻
白百合女子大学大学院文学研究科フランス語フランス文学専攻
獨協大学大学院外国語学研究科フランス語学専攻
明治大学大学院文学研究科仏文学専攻
明治学院大学大学院文学研究科フランス文学専攻

その他