日本文化専攻

特別研究員となる教員、都合により新規指導学生を募集しない教員については、授業を開講いたしませんので、出願前にアドミッションセンターへご確認ください。

石井 龍太 教授

  • 研究領域・内容
    • 琉球諸島の中近世考古学。特に集落遺跡を通じた新たな琉球史を探る。地域キャラクターコンテンツ。特にローカルヒーローの有用性を検証し発展させるための研究を行う。
  • 担当科目の内容
    • 講義・演習:琉球諸島の歴史・文化に関する文献や論文を精読し、その成果と課題についてディスカッションを通じて検討する。また考古学に関わるフィールドワークの技術。遺物・遺構の観察、作図、測量、撮影等も学ぶ。
  • 近年実施した研究指導の内容
    • 日々の発掘調査により多くの成果が蓄積され、琉球諸島の中近世史は文献史学による政治史主体から抜け出しつつある。授業では考古学的手法を通じ、先島諸島史、集落史からの視点を交えた新たな琉球史を浮かび上がらせたい。
  • 研究指導担当
    • 博士前期、博士後期
  • 教員プロフィール

漆澤 その子 教授

  • 研究領域・内容
    • 日本の近現代における芸能社会史。日本の近現代及び近世の芸能(特に歌舞伎)を通じた時代社会像の構築をめざし、特に芸能の「伝統」化に関する研究を進めている。
  • 担当科目の内容
    • 講義:前近代の芸能と社会文化。
    • 演習:近代の歌舞伎に関する史料研究。
    • 近世・近代の歌舞伎を中心とする芸能に関する諸論文を検討しながら、芸能史研究に関する問題点について考える。
  • 近年実施した研究指導の内容
    • 例年履修した者の専門領域に考慮しつつ、関連する論文の検討と史料購読を行いながら、修士論文に向けた研究への取り組みについて考える。
  • 研究指導担当
    • 博士前期、博士後期
  • 教員プロフィール

小川 栄一 教授

  • 研究領域・内容
    • 近代における日本語コミュニケーション。
  • 担当科目の内容
    • 講義・演習:江戸・ 明治の談話資料を取り上げて、近代日本における標準語形成の過程をコミュニケーションの観点から探究する。
  • 近年実施した研究指導の内容
    • 漱石の小説作品を資料にして、談話類型の分類やストラテジー分析を行う。漱石作品には、話し手と聞き手の意図がかみ合わない会話、沈黙の多い会話、うその会話、聞き手を翻弄する会話など、さまざまなタイプが現れる。これらについて漱石の創作理論を考慮に入れつつ談話分析を行う。漱石作品の会話には江戸の洒落本や滑稽本などの会話と一貫する共通性があり、その流れを継いで漱石が独自に展開させたことを明らかにする。
  • 研究指導担当
    • 博士前期、博士後期
  • 教員プロフィール

黒岩 高 教授

  • 研究領域・内容
    • 東洋史。中国ムスリムの社会史、文化史。非ムスリムとムスリムの間の社会的関係の変化や文化的交流が分析対象。
  • 担当科目の内容
    • 講義:アジア社会の歴史。
    • 演習:前近代アジア社会の歴史。
    • アジアの文化・歴史に関する専門書・論文の検討を通じ、アジア世界への独自の視野を獲得する。また、原典講読を通じて外国語文献の活用に必要な読解力を養成する。
  • 近年実施した研究指導の内容
    • 民族紛争や宗教対立として取り上げられている出来事が、民族や宗教の違いによるものばかりではなく、他の社会的要因や経済的要因に根ざしている場合も多いことを見出す手法などを指導。
  • 研究指導担当
    • 博士前期、博士後期
  • 教員プロフィール

戸塚 学 教授

  • 研究領域・内容
    • 日本近現代文学。特に1930年代の日本のモダニズム文学、作家の翻訳行為と創造行為との関連について研究を進めている。
  • 担当科目の内容
    • 講義:明治~昭和までの日本近現代文学の精読。
    • 演習:履修した者の専門領域や興味関心を考慮して、修論執筆に寄与する発表を定期的に行う他、論文テーマを深めることに資する周辺の文学作品や研究論文を読む。
  • 近年実施した研究指導の内容
    • 上記のような観点に基づき、文学作品(詩・小説・戯曲・批評)の講読及び文学理論の講読を行い、定期的な発表を元に議論する。最近では、受講者の専門や関心に基づき、日本近代の幻想小説や自然主義の評論・作品などを精読した。
  • 研究指導担当
    • 博士前期、博士後期
  • 教員プロフィール

福田 武史 教授

  • 研究領域・内容
    • 日本上代文学、比較文学、幼学書・古典学の影響。
  • 担当科目の内容
    • 講義:古代和歌講読。重要な先行研究を紹介し、研究史をたどりながら古事記・日本書紀・万葉集の歌を読んでいく。
    • 演習:古代文学研究方法論。漢字で書かれた文献を読解するために必要な漢籍に習熟し、その知識と手法をもとに日本の古典を精読する。
  • 近年実施した研究指導の内容
    • 研究の基礎として、前近代の日本人がリテラシー(漢字の読み書き)と教養をいかに獲得したのかという点を学び、それをできうる限り追体験する。また、最近の授業では研究史上重要な論文を受講生が読み、その内容を吟味・批判するという講読の授業をおこなっている。
  • 研究指導担当
    • 博士前期、博士後期
  • 教員プロフィール

福原 敏男 教授

  • 研究領域・内容
    • 日本民俗学、日本文化史、日本祭礼史、日本風流史。祭りのなかの役割(一つもの)、各地の祭礼絵巻、聖地・霊場を描いた参詣曼荼羅、浚渫作業砂持ちに伴う風流などの実証的研究。
  • 担当科目の内容
    • 講義:京都歴史民俗研究では、京都の年中行事書を読む。
    • 演習:江戸歴史民俗研究では、『東都歳事記』という近世後期の江戸歩きのガイドブックを輪読し、斎藤月岑という町名主の目を通して江戸の寺社や名所について学ぶ。
  • 近年実施した研究指導の内容
    • 長野県千曲市の雨宮御神事という祭礼に関して、修士論文を執筆している院生とともに同祭礼を検討した。一緒に参与観察(フィールドワーク)に赴き、ゼミでは研究史整理や関係古文書の解読を行った。
  • 研究指導担当
    • 博士前期、博士後期
  • 教員プロフィール

丸山 伸彦 教授

  • 研究領域・内容
    • 日本の染織史・服飾史。日本の染織とその表現の場である服飾について、特異な発展を遂げた文化的特質を探るべく、美術史的立場から研究を進めている。
  • 担当科目の内容
    • 講義・演習:中近世の型染史研究。江戸時代に記された文献史料と実物の遺品を研究素材とし、近世から近代に至る意匠・技法の展開を検証していく。
  • 近年実施した研究指導の内容
    • 小袖などの実物資料、服飾を捉えた絵画資料、関連の文献資料等の有機的な活用手法を指導し、論文執筆を前提とした実践的研究を推進していく。
  • 研究指導担当
    • 博士前期、博士後期
  • 教員プロフィール

水口 拓寿 教授

  • 研究領域・内容
    • 中国思想史。「術数」及び「礼楽」の理論史、また両者に関する儒教知識人の言説史を、主に宋代~清代中期の中国について研究している。
  • 担当科目の内容
    • 講義:中国思想史研究。
    • 演習:中国古典学研究。
    • 中国思想史に関する一次資料(古典漢文)を教材として、テクストを一字一句まで精確に読解すると共に、それに基づく討論において、テクストに記述された思想を深く掘り下げる。いずれも受講生の主体的な参加が不可欠である。
  • 近年実施した研究指導の内容
    • 清代乾隆47年(1782年)に成立した『四庫全書総目提要』全200巻は、清朝考証学の偉大な足跡であると同時に、伝統的な「知」の世界に対する総括の試みでもある。この巨篇を毎年継続して取り上げ、順次読解と討論の対象とする。
  • 研究指導担当
    • 博士前期
  • 教員プロフィール

桃崎 有一郎 教授

  • 研究領域・内容
    • 日本の古代・中世史。幕府・朝廷などの政治・法制・規範・文化などから、〈日本中世社会とは何だったのか、どこから来たのか〉を探究。史料学も手がける。
  • 担当科目の内容
    • 講義:日本中世という癖の強い魅力的な世界を、他の時代や東アジア全体との関係を重視して概観する。
    • 演習:文献史料の読解によってその世界を自分の目で観察し、先人のメッセージを適確に受信するスキルを学ぶ。
  • 近年実施した研究指導の内容
    • 一次史料(当事者による生の記録)と二次史料(後世にまとめた史書)の講読から、客観的・正確に史実を知るスキルを指導し、また学界の定説や最新の知見を紹介して、文献史学の知識・方法論を指導する。
  • 研究指導担当
    • 博士前期、博士後期
  • 教員プロフィール

渡辺 直紀 教授

  • 研究領域・内容
    • 韓国文学・文化、比較文学。植民地時代の朝鮮や、解放後の南北朝鮮の文学行為・文化現象を、「近代」「帝国」「国民国家」などのキーワードで読み解いていく。
  • 担当科目の内容
    • 講義:韓国・朝鮮の歴史と文化。
    • 演習:韓国・朝鮮とモダニティ。
    • 20世紀以降の韓国・朝鮮の文学や文化、歴史などについて書かれた日本内外の著作を輪読し、その現代的な意義を考え、履修者各自の研究テーマとの接点を見出す。
  • 近年実施した研究指導の内容
    • 最近は以下のような研究書の輪読をしている。
    • 王恩美『東アジア現代史のなかの韓国華僑—冷戦体制と「祖国」意識』、三元社、2008
    • 李海燕『戦後の「満洲」と朝鮮人社会—越境・周縁・アイデンティティ』、御茶の水書房、2009、
    • 新城道彦『天皇の韓国併合』、法政大学出版局、2011
    • 日夏もえ子『越境の映画監督・日夏英太郎』、文芸社、2011
    • Takashi Fujitani, Race for Empire:Koreans as Japanese and Japanese as Americans during World War II, University of California Press, 2011
    • Jun Uchida, Brokers of Empire:Japanese Settler Colonialism in Korea, 1876-1945, Harvard University Asia Center, 2011
  • 研究指導担当
    • 博士前期、博士後期
  • 教員プロフィール