学部横断ゼミブログ

2021.10.22

  • 先輩から未来の履修生へ

横断ゼミその後④

ブログ投稿者:大場瑞希(メディア社会学科 4年)

先輩から未来の履修生へ」では、これから横断ゼミの履修を考えている学⽣や興味を持っている⽅に向けて、実際に履修した先輩たちが当時の経験やその後の成長について語ってくれるページとなっています!

今回お話を伺ったのは、2020年前期 (有)原田左官工業所担当チームの杉本里沙子さんと成木日奈子さんです。
お二人は履修後、学部横断型ゼミナール・プロジェクト最終報告会の当日運営スタッフとして、これまでに2回の最終報告会を手伝っています。
今回は横断ゼミを履修生としても運営側としても経験しているお二人から、このゼミの魅力やご自身の成長についてお話し頂きました。
 
発表を終えて、(有)原田左官工業所の原田社長と一緒に。前列一番右が杉本さん、前列左から2番目が成木さん(撮影の時だけ、マスクをはずしています)
杉本 里沙子さん(2020年度前期履修生)
学部学科:人文学部英語英米文化学科G S C(英語プログラム)*注1 4年(2021年度 現在)

*注1:人文学部GSC(英語プログラム)は、2022年度からは、国際教養学部国際教養学科グローバルスタディーズ専攻(GS専攻)になります。

成木 日奈子さん(2020年度前期履修生)
学部学科:経済学部経営学科3年(2021年度 現在)

2020年度前期は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、すべての授業がオンラインで実施された
:まずお二人が横断ゼミを履修したきっかけを教えて下さい
杉本:「横断ゼミに入ると、実際の企業や社会の人と関わる機会が多いと思って履修しました。普段の生活だと社会の人と関わる機会がバイト以外であまりないので、社会に出る前にそうした人たちと真剣な関わり合いを経験しておきたいと思いました。」
 
成木:「私は、高校生の時に少人数課題解決型プログラムで、福島復興7年問題に関するプロジェクトに携わったことがありました。この活動を通じて味わえた喜びや達成感は何にも変えられない経験で、大学でもこのような実践的な学びをしたいなと思って履修を決意しました。」

:お二人が履修していた2020年度前期の授業は全期間オンライン授業で、例年とはまた違う難しさもあったかと思いますが、履修当時に大変だったことは何ですか?
杉本:「オンライン上でのチーム構築が凄く大変でした。直接会えないから、やっぱりモチベーション下がってしまう人もいて。オンライン上だからこそ、ちょっと強く物を言ってしまう時もありました。」
 
成木:「やはり意思疎通を図ることが難しかったです。話し合いのタイミングで、最初はお互いを意識して遠慮する時もあり、オンライン特有の伝える部分での難しさを痛感しました。対面とは違った疲労と毎日戦っていました(笑)」
 


はじめてメンバーと対面で会うことができたフェーズ2での企業訪問。実際に左官体験もさせていただく
:横断ゼミには学部ごと活動するフェーズ1、三学部横断で活動するフェーズ2があります。計3カ月の活動期間の中で、モチベーションの上下もあったかと思いますが、お二人はどうでしたか?
杉本:「フェーズ1に関しては、めちゃめちゃやり辛かったというのが本音です。当初は「意見が違う」と否定されてしまうことがあって、中間報告会の直前はモチベーションが下がっていました。でも、その時に先生のアドバイスを受けて、チームの軌道修正が出来ましたね。」
 
成木:「フェーズ1は全員2年生だったので初めから仲良くなり、お互いに励まし合ってできていたのですが、知識量の点では圧倒的に少ないと痛感していました。その部分で多少モチベーションの変化もあったのかな?と思います。」
 
杉本:「フェーズ2の序盤は楽しかったけど、途中から中だるみとか価値観の違いとかが出てきました。最終報告会が本格的に近付いてきた本番2週間前くらいから、やっとチームがまとまり出して、モチベーションも上がった感じですね。」
 
成木:「フェーズ2では、他学部が加わったことで一気に考え方の幅が広がりました。自身をさらに飛躍させる出来事が多くあったのも、フェーズ2からですね!メンバーの意見を聞くと、毎回吸収できる学びがあり新鮮でした。」
感染予防対策をとり、登校できる学生は教室で最終報告会に参加。最終報告会の様子は、オンラインで一般公開された
:そんな横断ゼミの3カ月を経て、成長を感じたことは何かありますか?
杉本:「とりあえず「何でもやってみる」という精神が身に付いたなと思っています。横断の履修した時期は学年の始まりで、バイトもG S Cの勉強も忙しくて、目が回わるような状態でしたが、頑張った結果、自分の気持ち次第で両立はできるのだということが分かりました。」
 
成木:「私は全体的に自信が持てるようになりました。報告書のデザインを担当したのですが、自宅にある雑誌を参考に報告書のデザインを考えていたら結構楽しくて。最終的に先生方や周りのメンバーから「素敵!!」って言ってもらえて、新たな発見にも繋がりました。」

:横断ゼミを通して、学んだことはありますか?
杉本:「普段、企業の社長と関わる機会はまずないので、すごく新鮮でした。社長さんがめちゃくちゃ優しくて、トップに立つ人がリーダシップだけでなくて、それ以上に人柄が大事だというのを学ばせてもらいました。」
 
成木:「限界は、まだ先にあることですね。前代未聞の全面オンラインでたくさんの葛藤があった中でも、ここまでの成果を生み出せたことは自身でも驚きでした。今後も自由な感性を信じて、可能性を求めて走り続けていきたいです(笑)」
 
忙しい就職活動中のスケジュール表はメモでいっぱいに
:横断ゼミ後に新しく始めたこと・挑戦したことはありますか?
杉本:「やっぱり就活ですかね。早い人は3年の4月から始めるので、横断ゼミが落ち着いた7月頃から本格的に動く形になったので焦りがありました。」
 
成木:「これまで見様見真似で進めてきたプロジェクトについて、改めて形式的に学びたいなと思って、プロジェクトマネジメントに関する資格を取得しました。
他には、横断ゼミの先生から声をかけていただき、ある授業のTAを担当しています。普段、授業を受けている時の感覚と全く異なり、1つの授業を作り上げるのにも事前計画・準備があってこそだと強く感じました。貴重な経験をさせていただけたことに、感謝の気持ちでいっぱいです。」
 
:横断での成長は終了直後だけでなく、その後の他の活動を通して実感するものもあるかと思いますが、お二人は後々に実感した成長はありましたか?


杉本:「マルチタスクは、本当にそうかなって思います。就活って自己分析・業界分析・面接・ESとかいろいろなことを同時並行にやらなきゃいけない。だから、横断ゼミ履修中に他のことと両立させなくてはいけない環境の中で、マルチタスクの能力が身に付いたことは良かったと思います。」
 

成木:「私は、東京2020オリンピックボランティアに参加してきました。事前研修や準備は勿論のこと、大会期間中は多種多様なバックグラウンドを持たれている方々と関わる機会が多くあり、親密に意思疎通を図った中で協働して目標に向けて取り組むという点で、横断ゼミを履修していた時と重なりました。」

履修後は、東京2020オリンピックボランティアに挑戦
:未来の履修生に一言お願いします!
杉本:「迷ってるなら絶対履修したほうが良いと思います!あれを経験したからこそ頑張れていることがあるし、とりあえず頑張ってみようって気持ちが自分の中で出来上がった感じがします。もちろん大変だけど、その分自分に返って来るものも大きいです。」
 
成木:「この大学に入学したら必ず取るべき科目ですね!何もない状態でも、「冒険だ!」と思って飛び込んでみることで得られる学びは確実にあると思います。学部専攻のゼミと雰囲気や居⼼地も全く異なり、モチベーションややる気のある⽅たちが多い刺激的な場であるので、ぜひ多くの方に履修してほしいですね。」


インタビュー・記事執筆:大場瑞希(メディア社会学科4年)