社会学部ゼミブログ

2023.03.03

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9年ぶりにゼミ再開

ブログ投稿者:社会学科 教授 山㟢哲哉

2022年3月まで8年間、学長職にあり、ゼミも講義も担当していなかった。9年ぶりのゼミ再開である。それも全員マスクで・・・。1年生から4年生まで53名。全員の顔と名前が一致したのは、12月の授業で記念撮影をした時だった。
 
1年次の社会学初年次応用ゼミ(15名)は、前期担当の先生の指導が行き届いていて、9月の冒頭から学生たちの議論で盛り上がった。各自の関心事を社会学的にリサーチして報告してもらい、それについて討論するという形でゼミを進め、「夫婦別姓」「格差社会」「沖縄の若者」「日本の福祉制度」等々テーマは多岐にわたったが、自分の意見をきちんと述べる学生が多く、明るい授業となった。

2年次の社会学方法論ゼミ(13名)では、「紅白歌合戦」をテーマに70年以上続く国民的歌謡番組の変遷を社会の変動やメディアの進展と結びつけて調べた上で、学生たちの祖父母の紅白観と生活史に関するインタビュー調査を行った。紅白を祖父母の生活史と重ねて調べることで、よりリアリティを感じることができたのではないかと思う。

3年次の社会学専門ゼミ(10名)は、彼/彼女らが2年生の秋に「世代とジェンダーから読み解く戦後若者文化の変遷」というテーマで募集し参集した女性6名・男性4名である。前期は皆で知識を共有するために、岩間夏樹『戦後若者文化の光芒』と浅野智彦『「若者」とは誰か』を輪読して議論を重ね、後期からは各自の卒業論文に向けて個別の研究を進めた。
 
社会学卒業研究ゼミ(15名)は、別の先生が特別研究員で1年間不在のため、私が引き継ぐ形で各自の卒論の完成を目指した。コロナ禍にあっても、お互いに励ましながら全員が無事卒業論文を提出した。

私のゼミは、以前は「コンパ」と「合宿」が特色で、「みんなでわきあいあい」をモットーとしてきたが、コロナのせいでいずれも開催することはできなかった。それでもすべてのゼミでゼミ生同士が語り合える関係性を築けたのは、学生たちの意欲と探究心のゆえだと感心した。来年度からは、せめて「コンパ」や「食事会」は開催できるまでに世の中が落ち着くことを願ってやまない。 
 
 
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