社会学部ゼミブログ

2021.11.23

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卒論提出まで2週間

ブログ投稿者:メディア社会学科 教授 粉川 一郎

社会学部の卒論提出は12月の最初の月曜日と火曜日が割り当てられることが多いようです。社会学部では、卒論(卒業論文、あるいは卒業制作)が必修。ゼミ生にとってまさに卒業をかけた天下分け目の天王山。
その卒論提出を2週間前に控え、ゼミでの卒論指導も佳境を迎えています。
 
また遠隔授業の思わぬ効用、と思われるかもしれません(ゼミブログにはそういう話題が多いですよね)。しかしながら、まさにこうした卒論の指導においては、本当にリモート環境で指導できることが役に立っているのです。
実際問題、卒業論文も提出が迫ってきたこの時期となると、どうしても個別の指導が必須となってきます。ここまで分析しました、ここまで調査を終えました、ここまでの章を書き終えました、そのデータや文章を実際に見ながら、一つ一つ質問に答え、指導をしていく過程がとても重要になります。そして、その指導は、必ずしも正規のゼミ指導時間にすべて終えられるとは限りません。ましてや、その貴重なゼミの曜日が祝日と重なってしまったりしたらもう大変。
そうなるとどうしても、ゼミの時間以外の個別指導ということが必要になってきます。以前であれば、教員の空いている時間を公開し、この時間に大学に来て個別に指導する、ということをやっていました。そうなると、学生は長くてもせいぜい30分程度しかない個別指導の時間のためにわざわざ大学まで来なければいけません。教員も大学にいて、まとまった時間を確保しないといけません。
しかしながら、コロナ禍を経て、誰もが当たり前にzoomのようなリモート環境を使いこなし、Google Classroomをはじめとするツールを日常的に利用している今なら、面談も資料共有も、一瞬でできます。あとは教員と学生の空き時間をすり合わせるだけ。随分と個別指導のハードルが下がりました。
普段のゼミは、やはり対面で顔を合わせて議論することにアドバンテージがあると思います。そこは実感として譲れないところ。しかしながら、卒論提出を目の間にした今の時期は、リモート環境の普及はありがたい限りです。
社会全体を見回しても、今までより気軽にリモートで打ち合わせたり、会議をしたりする機会が増えました。メディア社会学科、という学科だからこそ、こうした情報ツールの普及による社会環境や人間の関係性、学びや労働の在り方をどう変えているのか、ポジティブな面とネガティブな面、両面を見据えていきたいものです。