社会学部ゼミブログ

2019.06.03

  • 社会学部
  • メディア社会学科

ふらっと3カ月語学留学したゼミ生

ブログ投稿者:メディア社会学科 教授 小田原 敏

5月上旬になって、ひとりのゼミ生(3年生)が「初めて」ゼミにやってきた。といっても、ただ休んでいたわけではありません。彼女からは、2年生の終わり頃に「春休み中、3カ月語学留学に行ってきます。ただ、4月の年度初めにはまだ帰ってこないので、ゼミを少し休むことになると思います。」とあらかじめ言われていたのでした。専門ゼミは半分ぐらいが初顔合わせなので、遅れてきたこのゼミ生がすぐになじめるかが心配でしたが、そんなことはまったく杞憂でした。今では、周囲のゼミ生とごくごく普通に楽しくやっています。

 

「ふらっと」行った

 

彼女、(名前を明かしてもいいと言うので)柄澤さんにこの留学のことをインタビューしました。すると意外なことを話し始めました。「元々は、よーし留学してやるぞ、とか、語学留学で英語のスキルをアップするぞ、なんて意気込んで行ったんじゃないんです。」「えっ、どういうこと?」「短期語学留学のまとめサイトみたいなところがあって、それをいろいろ見ていたんですけど、それをやっている人(管理人)に直接会いに行って、どこがいいとか、ここはどうだとか、そういう話を聞いて、私は『おすすめはどこですか?』って聞いたんです。そこで教えてもらったところに行ったというわけ。聞いたらもう行かなきゃいけなくなるじゃないですか(笑)」

 

ネットの情報をいろいろ見るあたりまでは普通の行動だけれど、サイトに「知りたければ直接」と書いてあっても、なかなか見ず知らずの人に会いにいくことまではできないのが普通。でも柄澤さんはそこのところのフットワークが軽い。すぐに会いにいったのでした。これが今回の留学が実現したきっかけ、要因とも言えます。

 

どんな学校だった?

<写真1 とても仲良くなった先生たち>

柄澤さんが3ヶ月行った学校は、フィリピンのセブ島にあります。経済学部のロンドン大の学位も取得できるパラレル・ディグリ−・プログラムの語学研修でも使われる地域で、語学留学の受け入れ校が多くあります。「クラスではなく、完全マンツーマンでした」ということで、朝から晩まで教員と向かい合って英語をたたきこまれたという。

<写真2 時にはみんなで楽しむことも>
学校は途中で変わり2校に通ったといいます。片方はレッスンをやる場所があり、他方は自分が寝泊まりしている部屋に教師が訪問する形式だったそうです。週替わりで教員が変わる方式も好きだったとか。
<写真3 帰国後会った友人もいて友達が増えました>

生まれて初めて試験で吐きそうになった

 

さすがに、3ヶ月もの間英語漬けで、試験では「勉強しすぎて試験では気持ちが悪くなり吐きそうになった」と話していました。気持ちが悪くなるほど勉強するというのもすごい話ですが、それを笑いながら話すところが明るい柄澤さんらしいところです。

その試験の結果は、TOEICスコア760点超ということで、すばらしい成果を上げました。上場企業の約7割が新卒採用時にTOEICスコアを参考にしている(27.6%)または参考にすることがある(41.7%)と回答していて、その期待スコアは565点以上だという報告もあります((財)国際ビジネスコミュニケーション協会2013年)。この数字からみると、柄澤さんのこの3ヶ月の成果は、とても大きなものだったと言えます。

<写真4 本当にいい経験だったね>
意気込んで、高い意識で臨んだということでもなく、「ふらっと」行った3ヶ月の語学留学は、彼女のこの先の人生を大きく変えることになるはず、と私はインタビューを終えて感じました。