社会学部ゼミブログ

2019.05.28

  • 社会学部
  • 社会学科

2万字、長いな、書けるかな…?

ブログ投稿者:社会学科 教授 矢田部 圭介

真っ赤になったブックレポートたち

卒業論文というと、どんなイメージをお持ちでしょうか?

社会学部のゼミは、3年から4年へは、基本的には持ち上がりです。

だから、社会学部の学生の多くは、3年生のゼミが始まると、「このゼミで、卒論書くんだ」と思って、卒業論文を、先々の心配事として、ちょっとリアルに感じるようになるみたいです。

そんな3年生の初め頃の学生さんにとっての、卒業論文のイメージは、まずは「2万字、長いな(書けるかな…?)」っていう感じじゃないかと思います。

社会学部の卒業論文の条件のひとつに「2万字以上」というのがあります。

400字詰めの原稿用紙で、50枚。

A4版だと、15枚くらいでしょうか。

学生さんにとっては、この分量自体が、とにかく最初の心配のタネになるようですね。

ほとんどの学生さんは、こんなにたくさん文章を書いたことがないと思っていて、2万字が未知の領域に感じられているらしいのです。

というわけで、私の担当する3年生のゼミでは、卒業論文を念頭におきながら、できるだけたくさん、論理的な文章を書く機会をつくることにしています。

今年は、1年間で、ブックレポート7回、期末レポート前後期1回ずつに加えて、夏休みの宿題の先行研究レビューの予定。

もちろん、それぞれの課題ごとに、違った目的があるんですけれど、全体をとおして、論理的な文章を書く基礎体力づくり、でもあります。

とにかくまず、論理的な文章を書くことに慣れること、それをとおして、論理的に考えることに慣れること。

これだけやると、3年生の一年間で、ゼミのなかで、結果的に、2万字以上の文章を書くことになります。

だから、いざ、3年生のおわり頃、実際に卒論を書き出す段になって振り返ると、2万字がすでに書いたことのある分量になっていて、「なんだ、2万字、そんなもんか」てなことになる(はずな)わけです。

もちろん基礎体力づくりは、自己流でやって、身体を壊したりへんな癖がついたりしたら困ります。

だから、文章を書く場合も、「正しい」書き方が身につくようにしないと意味がありません。

なので、私の担当するゼミでは、ブックレポートも、期末レポートも、宿題も、組み立てが論理的か、説得力があるか、使用しているテキストの理解は精確かなどなど、まるっとチェックして、真っ赤にコメントをつけて返却しています。

こうした作業のおかげか、実際、卒業論文で、2万字という条件で困る学生さんは、あんまり見かけません。

フツーに書いていると、いつのまにか2万字を越えている、というケースがほとんどです。

だから、じつは、卒業論文で心配すべきなのは、そもそも、分量じゃないんですよねえ。

じゃあ、心配すべきはなにかというと…。

ああ、もう紙幅がつきてしまいました。

この後、誰か、このブログで説明しておいてくれないかしら…。