社会学部ゼミブログ

2018.11.02

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たかがゼミ選択?されどゼミ選択!

ブログ投稿者:メディア社会学科 教授 中橋雄

ガイダンス資料

ゼミの武蔵ともいわれる武蔵大学では、4年間を通じてゼミがあります。ゼミ開講の学年が限定されている大学もあるなかで、武蔵大学の特色ある取り組みといえるでしょう。社会学部メディア社会学科の場合、1年次「メディア社会学初年次基礎ゼミ」「メディア社会学初年次応用ゼミ」の配属は入学時に自動的に決まるのですが、2年次「メディア社会学方法論ゼミ」と3・4年次「メディア社会学専門ゼミ」「メディア社会学卒業研究ゼミ」「卒業論文・卒業制作」は、様々なテーマをもつゼミの中から、学生が興味関心に応じて選択することになります。

ナカハシゼミのテーマは、「メディア・リテラシーを育む社会的な営みに関する研究」です。メディア・リテラシーとは、メディアの意味と特性を理解した上で、受け手として情報を読み解き、送り手として情報を表現・発信するとともに、メディアのあり方を考え、行動していくことができる能力です。その能力を育む社会的な営みに関して研究します。

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とりわけ、3・4年次のゼミは4年間の集大成となる卒業研究に取り組むゼミを選ぶことになります。卒業研究の指導を受けるにあたり、どのような専門性をもった教員のゼミで学ぶのか、その選択は学生にとって重要なイベントとなっています。メディア社会学科では、毎年10月くらいにこの3・4年次のゼミ選択ガイダンスを開催します。この時には、2年生と教員が全員集合します。配布資料に基づき、教員一人一人から各ゼミの特徴が説明されます。どのゼミも魅力的で私自身所属して学びたくなるくらいです。それだけに自分のゼミをさらによいものにしていこうというやる気がでます。

卒業論文集
そして3週間くらい個別に面談を受け付ける期間を設けます。それぞれのゼミの先輩たちの学習成果物、卒業論文、卒業制作を見たり、教員に直接相談したりすることができます。やりたいことと、そのゼミでできることのミスマッチが起きないようにするためです。
その後、志望動機、これまで取り組んできたこと、卒業研究で取り組みたい内容などについて書き込んだエントリーシートを提出して、配属が決まります。志望するゼミごとに課題を課すこともあります。「たかがゼミ選択」に、なぜそれほどの手間と時間をかけるのかと思われるかもしれませんが、「されどゼミ選択」だと考えています。それは、研究に関する問題意識をもち、教員や仲間と話をして自分と向き合うことも、重要な学習の機会・成長の機会だと考えているからです。武蔵大学は、きめの細かい教育で入学後に学生を成長させる大学として高校の先生方に高く評価されることがあります。それは、ゼミ選択ひとつとっても学生の成長を一番に考える、そうした姿勢が評価されているのかもしれません。