社会学部ゼミブログ

2014.05.23

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今は地道な作業の時期です

ブログ投稿者:社会学科 准教授 安藤丈将

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2年の社会調査実習と3、4年の専門ゼミを担当しています。はっきり言って、この時期のゼミは、地味です。ブログに書くネタにも困ってしまいます。4年生は各自の卒論をやっていますが、2,3年生は、基本的なテキストを読んでいるからです。毎回、グループに分かれて、課題の文献を読み、担当者が内容のまとめを作成し、お互いに質問したり、理解を確認したりしています。

 

7月以降、2年生は待機児童など保育の問題について練馬区の区議会議員さんに話を聞きに、3年生は地域の食と農に関わるユニークな取り組みをしている農家さんやお店屋さんを取材します(昨年12月のゼミブログ参照)。しかし手ぶらで現場に行っても、何かを得られるわけではないので、事前に下調べをする作業が必要です。

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2年生の場合、練馬区の保育の状況はどうなっているのか、区の政策はどうか、国は保育を誰に担ってもらおうと考えているのか、それは現代の家族や社会のいかなる変化と関連していて、その変化にふさわしい方針なのか。このようなことを理解するのが課題です。

 

今はインターネットの時代なので、文献でなくても情報を入手することはできます。しかしその情報は、玉石混交です。だからこそ、信頼できる文献を見つけて読み、批判的に見る力を養うことが大切です。地道な作業なくしては、確かな成果は得られませんし、大学を出た後にも使える力は、地道な作業の積み重ねからしか得られません。

 

4月から始めて、資料として配布した課題の文献を重ねると、ずいぶん厚みが出てきました。フィールドに行くまで、もう少し地味な作業が続きます。