社会学部ゼミブログ

2013.04.30

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先輩の力作から刺激を受ける

ブログ投稿者:メディア社会学科 教授 アンジェロ・イシ

「ゼミの武蔵」の4月は学生にとっても教員にとっても高揚感と緊張感が入り交じる時期です。ゼミ生たちは新しい仲間と出会う楽しさと同時に、指導教員の キャラやゼミ運営のスタイルにできるだけ早く慣れなければというプレッシャーを抱えています。とくに3年ゼミの場合、同じ学生と教員が卒業までの2年間を一緒に過ごす長い付き合いのスタートです。

 

われわれ教員はたいてい、3つの学年のゼミを同時に受け持っています。私の場合、今年は2年のメディア社会学実習、3年の専門ゼミ、そして卒業研究を兼ねた4年の専門ゼミを担当しています。4年ゼミだけは昨年の延長で同じメンバーですが、2年次や3年次は合わせて30人なので、全員の名前を覚えるまでが一苦労です!

先輩の力作から刺激を受ける

アンジェロゼミで出される最初の課題は前年度に作り上げた冊子の「合評会」です。昨年のゼミブログを読んだ人は覚えてくれていると思いますが、2年の実習で「クールジャパン現象の再考」、3年ゼミでは「ロンドンオリンピックから見 る実況・中継と応援・観戦」を研究しました。その成果報告書として仕上がったのが『凍傷日本』と『五輪伝心』です。

先輩の力作から刺激を受ける02
ゼミ生たちは冊子を一通り読んだ上で、まずは小グループに分かれて報告書の「内容」や「編集」の特徴、あるいは「表紙」や「デザイン」について、長所や問題点を話し合ってリストアップします。続いて各グループが整理したポイントをそれぞれ発表し、全体でのディスカッションに移ります。
「合評会」を通して先輩の足跡をたどるというプロセスは、単にヒントを得る機会ではなく、ゼミ生たちにとって大きな刺激となります。そしてその刺激や教訓を糧に、さらに有意義な研究と面白い冊子づくりに向けた企画案を今、みんなが懸命に考えているのです。