社会学部ゼミブログ

2011.10.05

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夏休みの自由研究

ブログ投稿者:社会学科 菊地英明

夏休みの自由研究

「夏休みの自由研究」と聞いて、皆さんは何を思い浮かべますか。テーマ探しに大苦労、8月の下旬あたりから家族を巻き込んで大騒ぎ…等々、小学生の頃の苦い(?)思い出が頭をよぎる人も少なくないと思います(かくいう私もその一人です)。実は大学でも、形を変えた夏休みの宿題がありますよ、というのが今日のお話です。

 
社会学科を卒業するためには「卒業論文」(卒論)を提出する必要があります。その最終締め切りは12月初旬ですが、9月下旬に一度、中間締め切り(予備提出)があります。その対策のために、多くのゼミでは、夏休みの終わりに合宿か臨時のゼミを行っています。

 
私が担当しているゼミでは、去る9月1日と2日に、4年生十数名が6,000字以上の論文を持ち寄って報告をしました。私のゼミでは、社会学に関係していればテーマは自由としていますので、まさに「夏休みの自由研究」の報告会そのものです。私の専門に近い、福祉・貧困関係のテーマの人もいれば、音楽、 YouTube、韓流ブームまで、テーマは多種多様です。ゼミは、順番に要点を絞って報告をした後、グループに分かれて議論し、コメントシートにそれぞれの論文のいい点・改善が必要な点を記入して提出、という流れで進みます。報告を聞かないといいコメントができませんので、みな真剣です。

卒論は夏休みの自由研究に似ている、と言いましたが、各自がテーマを決め、関連する本を読んだり、調査を行ったりしつつ、完成させるのは楽なことではありません。「ゼミの武蔵」の名の通り、どのゼミでも教員は面談を頻繁に行ってサポートしています。

 
大学生の夏休みは長い、というイメージをお持ちの人もいると思いますが、それは必ずしも正しくありません。いま手帳を読み返すと、夏休み中も多い人は週に1回、私の元に面談に来て、卒論の進め方について話し合いました。特に「自由研究」に追われる8月の下旬は、ほぼ毎日、面談の予定で手帳が真っ黒になっています。いまは就職活動の期間も長くなっていますので、就活と卒論で、学期中よりも夏休みの方が忙しいという人もいるかもしれませんね。
このように、卒論は大変なものですが、反面、高校までの勉強とは違って、自分が本当に知りたいと思うことだけを徹底的に知ることができるいい機会でもあります。ゼミ生全員が無事に乗り越えることを祈ってやみません。