社会学部ゼミブログ

2010.06.01
- 社会学部
- 社会学科
読んで書いて、また、書いて
ブログ投稿者:社会学科 矢田部

レポートの書き直しって、したことあるでしょうか?
レポートって、意外と、書き終わったらそれっきりなんですよね。
私の担当する3年生の「社会学専門ゼミ」では、3~4週間に一本、新書程度のテキストを読んで、ブックレポートを書くという課題を出しています。もちろん、提出されたブックレポートは、真っ赤に添削して、学生に返却します。
この課題、やっている最中はしんどいみたいですが、4年生になって卒業論文を書き始めると、役に立った、といってくれる学生さんが多いので、毎年続けています。
昨年までは、毎回、新しい本を読んで、新しいブックレポートを書くことにしていたのですが、経験者の昨年度の3年生や4年生から、一度書いたレポートを書き直す機会があると、もっとよかった、という感想をもらいました。
ブックレポートに真っ赤に書き込まれたアドバイスを、直接いかすことのできるチャンスがあった方が、より身になるはず、なのだそうです。
で、今年からはじめてみました。ブックレポートの書き直し。
とはいっても、毎回はしんどいでしょうから、とりあえず第1回目のブックレポート限定で。
せっかくなので、ついでにブックレポートの合評会もやってしまいました。
これは昨年もやっていたのですが、自分以外のゼミのメンバーが書いたレポートを読んで、それがどうやったらさらによいものになるか、おたがいにコメントをつけあう、という機会です。
合評会でゼミのメンバーのアドバイスと教員の解説を聞き、もちろん教員の個別の添削にも目を通して、第1回目のブックレポートを書き直して提出。
これが今年の第2回目のブックレポートの提出になりました。
書き直されたブックレポートを読むと、やはり書き直しの効果はあるのだと、強く感じます。最初のレポートでは混乱していた議論の道筋が整理され、論点や主張がはっきりしてきます。
もちろん、それだけに、内容のアラが目立つようになるケースもあるのですが、むしろそれは、形式上の整理ができてきて、はじめて内容を問題にできるようになってきたということのようです。
ただ、いちど書き終わったものに、もう一回正面から向き合って、あらためて書き直すというのは、思った以上にしんどい作業のようでした。
学生さんにとっては、3年生になって最初の1~2ヶ月でいきなりこんな作業をさせられて(もちろん別途ゼミでの輪読の準備もしなくてはならないですし)、青息吐息だったかと。
でも、こうした経験が、今後の卒業研究で実を結んでくれるといいなあと思っています。
さて、来週は、第3回目のブックレポートの提出日です。
こんどは、新たなテキストを読んでのブックレポートです。
書き直しをやってみた成果はでているかな…?
下の本が第1回目のブックレポートのテキスト。上の4冊が次回のブックレポートのテキスト(1冊選択)です。どんなレポートが出てくるか楽しみです。