社会学部ゼミブログ

2010.05.06

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「私の夢」

ブログ投稿者:社会学科 菊地英明

「私の夢」
皆さんには「夢」はありますか? あるとすれば、それはどんな夢でしょうか——
私は、新入生を対象とした基礎ゼミの初回を、そのような問いかけか ら始めるようにしています。そして今年も、入学したての学生の皆さんに、「私の夢」というタイトルで報告をしてもらいました。それに当たって私が課した条 件は、(1)あなたの「夢」について(=内容は自由だが、寝ているときに見る夢は×)、(2)1枚の紙にまとめて配布し、(3)5分以内で分かりやすく報 告して下さい、というだけのシンプルなものです。
こ れは一見簡単ですが実はなかなか難しいことです。まだお互い顔と名前が一致していない中で、一種の自己紹介をするようなものですから、照れくささがつきま といます。また、携帯電話の操作には慣れていても、パソコンで文書を作って印刷したことはほとんどない、という人もいます。話に詰まったり、あるいは逆に 丁寧に話をすると、5分という時間はあっという間に経ってしまいます。
 
さて、いろいろ工夫と苦労をしながら、今年も全学生が、それぞれの 「夢」を語ってくれました。過去のゼミでは、「世界平和のために活動する」という壮大な夢を熱く語ってくれた人もいましたが、今年の1年生は世情を反映し てか、「堅実派」-公務員などの安定した仕事につく、教員免許・司書などの資格を取る-が目立ちます。ただし、一番多かったのは「夢探し派」—今現在では 一生の夢はないが、とりあえずは勉強・サークル・バイトを全力で頑張りたい-でした。振り返れば、私も大学に入学した頃は、「夢探し派」の一人で、大学生 活を通して少しずつ夢を具体的なものとし、その実現に向けて一歩一歩進んできたように思います。
 
ところで、今日ゼミ生の皆さんに体験してもらった、「自分でテーマを探して分かりやすく人に伝える」ということは、これから4年間に大学で学ぶことすべてに共通することです。さらに言えば、就職活動や就職してから行うことも、今日行ったことの延長なのです。
 
さて、言うまでもないことですが、夢に正解はありません。このブログをご覧の皆さんは、それぞれにいろいろな希望をふくらませて大学に入学されてくることと思います。私が、そして大学が、その夢の実現に、少しでもお役に立てることを願ってやみません。