社会学部ゼミブログ

2008.05.29

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ホンモノから学ぶ活動

ブログ投稿者:メディア社会学科 中橋 雄

ホンモノから学ぶ活動
2年生の中橋ゼミ(メディア社会学実習)では、「メディア・リテラシー」についてわかりやすく伝える番組(映像)を制作します。実際に、自分たちオリジナル作品を作る前に、プロが制作した放送番組「10min.BOX 情報・メディア」を徹底的に分析していきます。
 
この日は、番組制作者であるNHKチーフ・プロデューサー小川正道さんをゲスト講師にお招きして、学生の疑問に答えていただく機会を設けました。制作者の表現意図や工夫、そして、社会的影響力のあるマスコミのプロの考え・視点を学ぶためです。
学生の活動記録から一例をご紹介します。
「今 日は制作者の立場からみた番組への思いが聞けてよかった。この番組の制作意図は番組で何かを教えるというよりも学校の授業の始めに流し、問題提起をして授 業のスムーズな導入の役目を果たすねらいがあるということを聞いて、番組の短さや構成に非常に納得が言った。特に白黒つけないのは子供たちに考える余地を 残して番組終了後に話し合いができるのでいいと思った。
 マスコミの仕事については、とても根気と時間がかかる仕事だなと思った。インタビュー一 つやるのにも下調べや打ち合わせに時間をとり、たった数分のために1時間以上もインタビューをしても、後日やりなおしたりと、あの10分のために費やす時 間は途方もない。去年、映像制作を少しやったときも、気がつくとかなり時間がかかっていたことを思い出した。」
 
プロとじっくり映像作りについて語り合えること自体、普通の大学生にはできない貴重な経験です。わかりやすく伝えるために努力を惜しまないプロの姿勢、多くの人が議論を重ねて、ひとつの番組ができていることを感じてもらえたと思います。
 
送り手の視点、番組の社会的な役割に関してホンモノから学び、対話することは、メディア社会の在り方を考える上で欠かすことのできない視点だと言えるでしょう。
 
メディア社会学科 中橋 雄