社会学部ゼミブログ

2008.03.03
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4年たって 4年ゼミ生による回顧
ブログ投稿者:社会学科 小川正恭
1月25日付けで矢田部ゼミは卒論の報告会をしているとの話がでていた。
私の4年ゼミでは学期の授業終了後にまとまって何かしようという呼びかけはできるだろうかと、少々うらやましく思った。
例 年、小川ゼミにはかなり個性的で、そして、群れたがらない性格の人たちが集まるように感じられる。また、かれら(「彼ら」と表現しないで、あえてヒラガナ 表記にしますが)はどちらかというと社会学の周縁的な問題に強く関心を示す者たちでもあるようだ。少しずつ重なるなるいくつもの周縁的なものの一つは文化 人類学なので、いわば、楕円形の二つの焦点のように、各人のテーマと文化人類学的な関心を持ち合わせているのではないだろうか。
さて、昨 年12月に卒論を提出し終わったかれら(15人)に、最終課題と称して、「社会学の入門書・概説書で、できるだけ社会学(あるいは文化人類学)をできるだ け全体的に見渡しているもの1冊を読み、『各自が4年間学んだ社会学とは何であったか』を、短い文章で報告しなさい」と告げた。「エエーツ?!」という反 応が返ってきたが、今後こういう機会はなかなか持てないなどいくつかの理由をつけて、実行してもらった。
10年以上も前に、今とは違うカリキュラムのもとで、4年次に『バーガー社会学』(バーガー & バーガー)を用いたことがあるが、そのときの4年生はとてもよく分かるといっていた。
今 回提出されたミニ・レポートを見ると、取り上げられたのは入手しやすく、読みやすそうなもので、なかには、入学後に一度は読んだ文献の読み返しなどもあっ た。1人だけ、入学前に社会学を知ろうとかって読んだ本改めて読んだ者がいた。ということは、入学時に本で社会学のなんたるかを調べたりしないのだ。それ でも大学案内を見たり、教員に聞いたりして、「広く何でも扱える」分野だろうと見当をつける様子が、思い出として述べられていた。
その後 の軌跡を見て見よう。まず、入学してからは、確かに幅が広い、広すぎる位だと感じはじめていた。また、理論や用語が取っつきにくく、社会学は予想以上に難 しそうな学問だとも思いはじめる。社会学の深い森の中でさまよってでもいるかのような感想が何人もから語られる。1~2年次の授業等はかなり忘れられてい るようだ。
でも、ばらばらに、しかし、興味を持たされた講義を聞く内に、時には、調査実習を行う内に、社会学のアプローチの一つに、あるいは、分野やテーマに惹かれるようになる。彼らにとって身近なメディアが関わる科目をきっかけとなることが多いようだ。
そして3年ゼミで卒論を意識させられ、「身近な」題材を取り上げ研究しはじめる。
書き終えて、今回のように回顧を強いられて、入学前後の印象を繰り返しているかのような感想が多かった。
「当たり前の事を疑ってみる、批判的な考え方」「物事を客観的に見る目」「多角的な視点・広い視野」「他者の目で見ること」などである。もちろん、4年間に螺旋状に回転しつつ変化をとげた後のまとめである。
頼 もしいことに、卒業後も仕事をしながら、そのような見方で生活の中で考え、関心を広げたり深めたりしたいとしっかり述べている。教員としては、それが実行 されるであろうと信じながら、もう、次年度の授業の予定などに心は向かってしまうこの頃である。でも、来年も同じ事を求めてみたい。
私の4年ゼミでは学期の授業終了後にまとまって何かしようという呼びかけはできるだろうかと、少々うらやましく思った。
例 年、小川ゼミにはかなり個性的で、そして、群れたがらない性格の人たちが集まるように感じられる。また、かれら(「彼ら」と表現しないで、あえてヒラガナ 表記にしますが)はどちらかというと社会学の周縁的な問題に強く関心を示す者たちでもあるようだ。少しずつ重なるなるいくつもの周縁的なものの一つは文化 人類学なので、いわば、楕円形の二つの焦点のように、各人のテーマと文化人類学的な関心を持ち合わせているのではないだろうか。
さて、昨 年12月に卒論を提出し終わったかれら(15人)に、最終課題と称して、「社会学の入門書・概説書で、できるだけ社会学(あるいは文化人類学)をできるだ け全体的に見渡しているもの1冊を読み、『各自が4年間学んだ社会学とは何であったか』を、短い文章で報告しなさい」と告げた。「エエーツ?!」という反 応が返ってきたが、今後こういう機会はなかなか持てないなどいくつかの理由をつけて、実行してもらった。
10年以上も前に、今とは違うカリキュラムのもとで、4年次に『バーガー社会学』(バーガー & バーガー)を用いたことがあるが、そのときの4年生はとてもよく分かるといっていた。
今 回提出されたミニ・レポートを見ると、取り上げられたのは入手しやすく、読みやすそうなもので、なかには、入学後に一度は読んだ文献の読み返しなどもあっ た。1人だけ、入学前に社会学を知ろうとかって読んだ本改めて読んだ者がいた。ということは、入学時に本で社会学のなんたるかを調べたりしないのだ。それ でも大学案内を見たり、教員に聞いたりして、「広く何でも扱える」分野だろうと見当をつける様子が、思い出として述べられていた。
その後 の軌跡を見て見よう。まず、入学してからは、確かに幅が広い、広すぎる位だと感じはじめていた。また、理論や用語が取っつきにくく、社会学は予想以上に難 しそうな学問だとも思いはじめる。社会学の深い森の中でさまよってでもいるかのような感想が何人もから語られる。1~2年次の授業等はかなり忘れられてい るようだ。
でも、ばらばらに、しかし、興味を持たされた講義を聞く内に、時には、調査実習を行う内に、社会学のアプローチの一つに、あるいは、分野やテーマに惹かれるようになる。彼らにとって身近なメディアが関わる科目をきっかけとなることが多いようだ。
そして3年ゼミで卒論を意識させられ、「身近な」題材を取り上げ研究しはじめる。
書き終えて、今回のように回顧を強いられて、入学前後の印象を繰り返しているかのような感想が多かった。
「当たり前の事を疑ってみる、批判的な考え方」「物事を客観的に見る目」「多角的な視点・広い視野」「他者の目で見ること」などである。もちろん、4年間に螺旋状に回転しつつ変化をとげた後のまとめである。
頼 もしいことに、卒業後も仕事をしながら、そのような見方で生活の中で考え、関心を広げたり深めたりしたいとしっかり述べている。教員としては、それが実行 されるであろうと信じながら、もう、次年度の授業の予定などに心は向かってしまうこの頃である。でも、来年も同じ事を求めてみたい。