学部横断ゼミブログ

2025.07.09

最終報告会を実施しました

ブログ投稿者:学部横断型課題解決プロジェクト運営チーム 伊藤 普子

7月5日(土)に最終報告会を、一般公開で教室とオンラインの同時開催で実施しました。最終報告会では、学部横断チームで制作した小冊子を簡易製本したものを会場内で配布し、これまで調査・分析してきた内容と企業を取り巻く社会課題への提案を30分間でプレゼンテーションしました。

2チームともに、6月30日のプレ発表以降、何度も教員からアドバイスを受けながら、修正に修正を重ねてこの日を迎えました。教員から小冊子の印刷許可が出たのは前々日、プレゼンテーションの内容に至っては、前日のお昼過ぎまで「伝わる」発表を目指してチームで話し合いながら改善していました。諦めない姿勢で頑張ったかいがあり、最終報告会では今期課題提供企業である株式会社竹尾のご担当者の方々を前に、2チームともに自信を持って生き生きと発表していたのが印象的でした。発表後には、企業担当者や学内役職者からは、「提案の内容は、今後の可能性を広げていただいた感覚を持った」「皆さんが感じた紙の魅力をもう少し伝えてほしかった」「提案のターゲットをもう少し絞った方が良かった」など、たくさんの講評をいただくことができました。

今回の履修生たちは、小冊子の表紙や発表のスライドだけではなく、発表の方法にも工夫が見られました。1チームは、発表の途中に株式会社竹尾のミニサンプルを聴衆の方々に実際に触れていただいたり、もう一方のチームは、ファインペーパーにメッセージを添えて発表前に配布したり、皆さんに発表を楽しく聴いていただこうと各チームのこだわりが見られました。

この授業は、異なる学部の学生が、ひとつのチームを構成し、それぞれの学部の専門性を共有しあい、協働せずには解決しえない課題に取り組んでいます。今回の提案も、異なる専門分野の知識の融合により生まれたもので、履修生たち全員にとって、知的な手ごたえを十分に感じることができた経験になったようです。
もちろん発表へのコメントでもご指摘いただいたように、まだまだ勉強不足と感じる点もありました。ぜひ今後も、今回獲得した知識をさらに深化していくことができるように、努力してほしいと思います。

最後に授業後の学生の日記を紹介します。
「発表が終わっての感想で、「文化資本についてもう少し勉強したほうがいい」と言われたことがかなり心残りだ。この短期間で「文化資本」という大きな概念を発表に盛り込むために、本を読んだりもしたが、全ては読みきれなかった。文化資本の勉強は、横断ゼミが終わっても続けたいと思う。(中略)ほかにも改善点や良かった点などをほかの先生方、企業の方から頂いた。自分たちが何時間もかけてつくった渾身のものを、このようにいろんな人から評価されるということはなかなか学生のうちは体験できないだろう。私は正直、こんなに頑張って作ったのだからもっとお褒めの言葉がもらえるかなあなんて呑気に思っていたが、社会に出たら頑張って作ったものでも褒められることの方が少ないのだろう。そういえば、この授業自体がそういうことの連続だった。」