学部横断ゼミブログ

2023.10.19

「多様な視点」を身に付ける

ブログ投稿者:学部横断型課題解決プロジェクト運営チーム 伊藤 普子

10月16日(月)の2時限目に授業が行われました。今回は来週10月28日(土)に企業担当者様をお招きして開催する<中間発表会>に向けて、プレプレ発表を実施しました。中間発表会では、各学部チームに分かれて15分の発表を実施します。

各チームのプレプレ発表のあとは、教員のほか、他チームの学生同士からアドバイスをもらいました。「ただ調べたことをまとめただけになっている」「具体例が少ない」「考察が浅い」など厳しいコメントもありましたが、これからもう一度チームで話し合い、より高い完成度を目指して、練り直していく必要があるようです。

これまで課題提供企業である㈱とくし丸について、各学部の視点で「調査」「考察」した内容について、チームで議論を重ねてきました。プロジェクトの進め方やチームビルディングには正解はありません。非効率だと感じながら進めた方法でも、結果論として良い考察に辿り着いたという経験をしたチームもあるようです。
人それぞれの考え方があり、分かり合うことは簡単ではありません。うまく議論を噛み合わせていくために、資料の読み込みが足りないのか、チームメンバーに遠慮して意見が言えていないのかなど、問題の所在はどこなのか考えてみる必要があるのではないでしょうか。

この授業の学習目的の一つが、未知の課題を解決するために基礎となる【考える力】と【世界観】の育成です。正解のない社会において、自分で答えを見出して生き抜くために、多くの視点を持つこと、問い続ける姿勢を知ることは大切なことです。他学部の専門性に触れ、チームで協働して考察していく中で、異なる考えや価値観があることを知り、現代社会を生きる上で必要となる「多様な視点」を身に付けることは、今後の課題解決に必要な世界観を育成することが期待できます。
人と関わり合うことで、自分の視野を拡げ、新しい視点が生まれる、その面白さを感じながら、創造的な活動ができることを期待しています。

最後に授業後の学生の日記を紹介します。
「プレプレ発表の後、引き続き話し合いを行った。一度組み立てたものを分解して、整理して、再構築していく必要があるだろう。見ていかなければならない視点がそもそも違ったように感じた。社会という大きいものにとらわれすぎたような気がする。もっと視点をより身近なもの、ここでいうととくし丸に視点を合わせる必要がある気がする。今の社会学部のチームとしての課題は何であろうか。一体感があるかと聞かれたら正直自信をもってうなずくことはできないだろう。もっとチームとしての一体感の醸成、特に誰もが意見を言いやすい雰囲気づくりをしていかないといけない。意見が出にくいから、自分が率先して動く、これは間違いではないだろうけど、その結果が先のプレプレ発表の結末であったような気がする。時には待つことも必要なのかもしれない。発表構成もチーム作りも、全ては原点回帰を必要とする。このことを胸に刻みたい。」