学部横断ゼミブログ

2023.10.12

話し合いを深めるために

ブログ投稿者:学部横断型課題解決プロジェクト運営チーム 伊藤 普子

10月9日(月)2時限目に授業が行われました。今週も先週に引き続き、各学部チームに分かれて、中間発表会に向けて課題に取り組みました。中間発表会では、自分たちで集めた資料を分析し、課題提供企業である㈱とくし丸をどのような特徴ある企業と考えたのか、各学部の視点から読み解いた内容をプレゼンテーションします。

この授業は、教員から指示される内容に取り組むのではなく、学生たちが主体的に<話し合い>で課題を進めていきますが、そこに難しさの一つがあります。資料を集め知識が蓄積された状況で話し合いを進めても、発表の着地点をなかなか見いだすことができないことも多々あります。話し合いを深めるには、メンバー全員が自分の意見を気兼ねなく出し合うことができる、チームの雰囲気も影響してくるようです。

授業がスタートして、学部チームでの活動が1か月たちました。相手の意見を否定せずに、傾聴しながら、それぞれの考えたことの良い点や、共通点などを話し合いでまとめていくチームもあれば、メンバーに遠慮して本音が言えず、思うように議論が進まないチームもあります。チームメンバーを一つの方向へ向かわせるためには、チームリーダーが強い指示・命令をしていく方法もありますが、横断ゼミで求めている目的に照らし合わせると良い方法とは言えません。これまでに経験した方法では上手く話し合いが進まないのであれば、別の方法を試してみることも必要です。

今期は、フェーズ1(学部ごとの活動)から4学部同じ教室で活動することにしました。同じ学部メンバーだけではなく、他学部のメンバーの様子を観察することで、その行動や考え方から学ぶことがたくさんあります。フェーズ1から他学部の状況を確認し、指摘し合い、サポートし合うことは、中間発表会後の学部横断チームとなるフェーズ2におけるチームビルディングにおいて有意義なものになることも期待しています。
各チームの良い点を真似しながら、チーム内で互いを認め合い、高め合う関係性を作ることで、より深い話し合いができるように頑張ってほしいと思います。そうすれば、自分たちなりに納得できる発表につながるのではないでしょうか。

最後に授業後の学生の日記を紹介します。
「チームメンバーの一人から「みんなで考えた発表をしたい」という意見が出た。多分みんながずっと薄っすら感じてきていたであろうことを、こうしてはっきり言葉に出してくれたのはとてもありがたかった。積極的なメンバーに依存してしまっている現状から発生している課題を示し、そこから「こういう風に分担して進めるのはどうか」と提案してくれ、彼女の状況把握力と課題発見力、そして働きかけ力を実感した。
  また、今まで課題発見力というと、プロジェクトの中で疑問に思ったことをメモ、言語化し、解決策を提示できるような能力という風に考えていたが、もっと自分の本質的なところに課題があるのではないかと思った回だった。
  今週の木曜日、また学部のメンバーで集まることになっているのだが、“誰かが”中心になってやるよりも、“みんなで”作り上げることを意識しながら意見のすり合わせができるようにしていきたい。」