学部横断ゼミブログ

2022.03.17

  • 先輩から未来の履修生へ

横断ゼミのその後⑤

ブログ投稿者:大場 瑞希(メディア社会学科 4年)

先輩から未来の履修生へ」は、横断ゼミの履修を考えている学⽣や興味を持っている⽅に向けて、実際に履修した先輩たちが当時の経験やその後の成長について語ってくれるページです。

今回お話を伺った2019年後期履修生の滝本里緒さんは、2021年度前期の最終授業でゲストスピーカーとして、横断ゼミの経験をきっかけに次はどういった行動が考えられるのかについて話しました。

今回、滝本さんには「横断ゼミを通した自己理解とその後の行動」について伺いました。

2021年度前期最終授業でゲストスピーカーとして自身の経験談を伝えている滝本さん
滝本 里緒さん
学部学科:社会学部メディア社会学科 4年(2021年度 現在)
学部横断ゼミ履修年度:2019年後期 株式会社西尾硝子鏡工業所担当チーム
学部所属ゼミ:庄司ゼミ
2019年度後期学部横断ゼミ履修時のプレ発表にて。滝本さんは最終報告会で主に発表とC S V 提案を担当していた
:横断ゼミを履修したきっかけを教えて下さい。
「入学してから資格の勉強をやろうとか思いつつも、自分から進んで頑張ることができずに過ごしていました。課題はしっかり出すタイプだったので、「やらなきゃいけない環境に身を置いたら頑張れるかもしれない」と思って、勢いで申し込みました。」

:横断ゼミを通してどんなことを学びましたか?
「横断ゼミの経験で特に学んだこと・課題に思ったことは、論理的思考とプレゼン力の重要性です。
論理的思考の重要性は、最終報告会のC S V注1提案で自分が思い付きで出したアイデアに、先生やメンバーのデータ・知識が掛け合わさることで、担当企業様にも認められるような提案になった経験から感じました。
また、私たちのチームは前日まで発表資料が完成せず、ぶっつけ本番で最終報告会を迎えたので、発表がグダグダになってしまいました。いくら努力して完成させても、伝え方が下手では作り上げてきたのが何も伝わらないと、悔しさを感じ、そこでプレゼンの入念な準備の必要性も痛感しました。」

<注1> CSV・・・Creating Shared Value(共有価値の創造)の略。企業の経済的価値と社会的価値の共存を目指す考え方。

実際にコンテストで作成した資料。「メディア芸術データベース」を活用したビジネスプラン企画という課題で、データ分析・資料制作など全てのタスクを一人きりでこなした
:そうした課題に対して、横断ゼミ履修後にどんな行動をしましたか?
「まず論理的思考を身に着けるために、データ活用に関するゼミ・授業を履修しました。
「定量データ分析法C」という授業では、e-Stat注2 やRESAS注3という公的統計がまとめられて
いるサイトを見て、データの内訳や傾向から新たなビジネスの可能性を考えました。
学部のゼミでは地域のオープンデータ活用を専攻し、「豊島区と練馬区のどちらの方が優れているのか」についての議論など、データを根拠とするプレゼンを学びました。」

<注2> 「e-Stat」…日本の統計が閲覧できる政府統計ポータルサイト
<注3> 「RESAS」…産業構造や人口動態、人の流れなどの官民ビッグデータを集約し、可視化する地域経済分析システム

:データ活用のゼミ・授業で、アイデアを考えるきっかけやプレゼンを補強する根拠として、データの扱い方を学んだのですね。
「さらに、データ活用について学びたい理由をゼミの先生に伝えると、データ活用のコンテスト出場を進めて下さいました。ゼミ・授業で指導を受けた、データに基づいたアイデアの企画や複数の資料を紐付けた分析によって、そのコンテストで受賞することができました。
この取り組みをきっかけにして、「アイデアを出すことが好きだ」ということ、そして「アイデアを実現させられるような職に就きたい」と思い始めました。」


共に切磋琢磨した仲間から他己評価を受ける機会は、自らの強み・弱みを発見することができた(写真は2020年1月授業時のものです)
:プレゼン力の強化のためには、どんな行動を起こしましたか?
「横断ゼミが終わった後、この課題をチームメンバーに共有しました。メンバーの1人がラジオパーソナリティのボランティアをしており、話術を強化させるべく私もそのボランティアに参加しました。
また、インサイドセールスの長期インターンにも参加することで、プレゼンのコツや話し方を磨きました。それらの活動を通して、相手に伝えることに自信が持てるようになりました。
論理的思考とプレゼン力。この2つの弱みの課題解決のために、横断ゼミの他己評価によって見つけた私自身の強みである「発信力」を活かしました。」

:横断ゼミの経験で気づいた「発信力」という長所は、弱みを克服するきっかけとなるだけでなく、その長所が周囲から与えられる結果にも繋がったんですね。
「どんな課題を感じるかは、自分だけのものだと思います。私は論理的思考とプレゼン力を特に課題に思いましたが、同じチームメンバーは「デザイン」に興味を持つ人がいたり、「社会課題」をより勉強する人がいたりします。みんなで同じ活動を経験していても、そこから感じ取る興味・課題は人それぞれでした。
横断ゼミは履修生全員が全力で取り組んでいるので、履修を終えた後は興味の触覚が敏感になっている時期だと思います。この機を逃さず、自分なりに次の行動につなげることができました。私にとって、横断ゼミの効果的な活用法だったと思います。」

この写真は2019年度後期履修時のものです
:横断ゼミから2年間経ち、自分自身で成長していると実感していることはありますか?
「データ活用のコンテスト受賞は、これまでに身につけた「論理的思考」「プレゼン力」の集大成だったと思います。ずっとオンライン授業だったので、久しぶりに一人で全てをやり遂げました。横断ゼミや学部ゼミで基礎が身についていたおかげです。
卒業論文を進める時にも、横断ゼミでの「テーマに対して、文献やメディアを自ら調査・分析して、自分の視点を軸に一つのものに仕上げる」経験があったおかげで、何から取り掛かれば良いかがすぐに分かりました。
また自分の伝えたい主張をデータで根拠付けたり、異なるデータ同士の繋がりを意識して分析したりできたのは、学部ゼミや授業でデータに基づく論理的思考の土台ができていたからだと感じます。」

:残りの学生生活や社会人になってから、どんなことをしていきたいですか?
「自信を持って話すためにも、データや情報をインプットしておくことは重要視していきたいですね。これから社会人になっていくと、思いつきだけでは言えなくなるので。」

:今後の履修生に一言お願いします!
「横断ゼミは全力でやるにはこれ以上ない経験だと思うので、次の興味に繋がるように意識して頑張れば、絶対良いものに繋がっていくと思います。ファイト!」

【在校生へのお知らせ】2022年度秋学期(後期)履修生追加募集とガイダンス開催について

授業「学部横断型課題解決プロジェクト」では、2022年度秋学期履修生を追加募集を行います。希望者は下記日時のガイダンスに参加してください。
詳しくは、学生ポータルサイト 3Sの掲示板でご確認ください。

【ガイダンス開催日】 4月7日(木) 11時30分~ 1101教室(1号館1階)
【履修申し込み期間】 3月22日(火)~4月18日(月)まで

*対象学部・学年:全学部・全学年