学部横断ゼミブログ

2021.11.17

企業担当者の方々に各学部の調査結果を発表

ブログ投稿者:学部横断型課題解決プロジェクト運営チーム 伊藤 普子

11月13日(土)の1時限目~5時限目に授業が行われました。今回の授業前半では、課題提供企業である株式会社井口機工製作所株式会社大崎コンピュータエンヂニアリングの担当者の方々をお招きして、各学部の調査結果を発表する中間発表会を実施しました。

これまで学部ごとに分かれて、12月22日の最終報告会で発表する『CSR報告書』の実制作に必要な方針や内容の予備調査を行ってきました。たくさんの資料を集め調査・分析してきたものの、自分たちの考えを言葉で表現することが難しく、プレ発表以降活動が低迷してしまったチームもありましたが、なんとか発表の前日に内容を固めることができました。

この授業では、課題をどのように進めていくのか、学生たち自身が決めていきます。今までのレポートのように提出して終わりではなく、企業の方々にプレゼンテーションできるレベルになるまで、教員から「論理的思考」「オリジナリティ」などについて、何度もアドバイスを受け修正していきます。発表できるレベルとはどんな内容なのか、そのために時間がどれくらいかかるのか学生たちは想像することは難しかったようで、各チームともに計画通りに活動を進めることはできずに、焦るばかりだったようです。

試行錯誤しながらチームで作り上げた発表に対し、企業担当者様からは「マクロの社会的・経済的動きを弊社の製品につなげてくれていた点が良かった」「SDGsと製品の関連づけしていて勉強になった」「ロゴの分析が面白かった」「キーとなる技術力をとらえたうえで、製品の発展から人材に絡めて発表できていた点が良かった」など、たくさんのコメントをいただきました。この場をお借りして、お忙しい中、中間発表会に参加いただきました企業担当者の皆さまにお礼を申し上げます。

午後は企業との懇談会、中間発表会に至るまでの学部ごとの振り返り、キャリアコンサルタントとの面談、学部横断チームのキックオフミーティングと盛りだくさんの内容でした。
この授業は、チームで協働して一つのものを作り上げる過程の中で、社会人基礎力を育成することを目的としています。今回の授業でもこれまでのチーム活動を社会人基礎力の12の能力要素の視点で振り返り、チームメンバーから学んだ点、チーム活動がうまくいかなかった点などを共有しました。
今後は、学部横断チームとなり、12人という大きなチームでの活動となります。コロナ禍でチーム活動する機会が少なくなっている今、この授業では他者との関わりの中で学ぶ意義を感じてほしいと思います。

最後に中間発表会を終えた学生の日記を紹介します。
「中間発表では反省点がたくさん残る中で、一つだけ良かったと思えることがあった。それは初めて企業の方の前で発表を行う中で、人文学部の意味を感じることができたことである。英語が好きでこの学部に入ったが、正直今まで人文学部で学んでいて、今学んでいることは本当に意味があるのか、これから社会に出るにあたって何も役に立たないのではとずっと思っていた。横断ゼミでも人文学部のテーマがふわっとしたもので、他学部の付属品なのだろうとずっと思っていた。しかし、今回の私たちの発表後に、企業の方に「感動した」と言っていただけたことで、何か自分の中で救われた気がした。少しは今までやってきたことに意義があるのだなと、感じることができたからである。(中略)。結局人と人との繋がりで社会は成り立っているのだと感じ、データや調査結果のような目に見える事実だけではなく、人文学部の分野で目に見えないような情的な部分やイメージや印象などの面で、もっと喜んでもらえるようなものを作りたいと心から感じた。自分たちにもできることがあるのだと感じることができたことが、今回の一番の収穫であったと思える。」