学部横断ゼミブログ

2021.03.19
- 先輩から未来の履修生へ
横断ゼミその後②
ブログ投稿者:成木 日奈子(経営学科 2年)


今回私たち取材班は、先日の2月20日(土)に行われた寄付講座「アントレプレナーシップ」履修生による「ビジネスプランコンテスト」会場にお邪魔して、先輩たちの「横断ゼミその後」の姿を追跡調査しました。
〇寄付講座「アントレプレナーシップ」とは?
横断ゼミのチームリーダーである本学副学長経済学部教授の高橋徳行先生が担当する、アントレプレナーシップ(起業家精神)に関する特別な講座で、2020年度新しく開講されました。全学部全学年の学生が履修でき、武蔵高校生や社会人にも広く開かれている講座です。履修者は1年を通して総勢20数名の起業家やベンチャーキャピタリストの講義を聴きながら、自分でも実際にビジネスプランを作成します。その経験を通して、自身のアイディアが本当に世の中に求められているのかを試すと同時に、キャリアの選択肢の幅を広げることを学びます。
今年度初のビジネスプランコンテストには、1年間の集大成として予選で選ばれた10組14名が集いました。
〇寄付講座と横断ゼミとの同異点
同・普段の個々の学部授業やゼミで勉強して知識として蓄えていることを、いざ実際の企業の方を相手にし、応用して学べる点で共通しています。実社会に出る前に貴重な経験が出来ることが、この二つの授業を紐づける魅力的な特徴であります。
異①・横断ゼミは、他学部の人との関わりがベースにある点。また、課題解決をアイディア段階で終わらせず、最終的にCSR報告書という形にするというところに違いがあります。
異②・寄付講座は、実際の起業家の生のお話を聞くことが出来る点。また、外部の方々から寄付金を頂いている点より、自身で構想したビジネスプランを試し、実際に世のビジネスの第一人者となれる可能性があるところに違いがあります。

寄付講座「アントレプレナーシップ」履修生による『ビジネスコンテスト』にて「横断ゼミその後」を取材した3回シリーズの第1回目は、コンテストで司会を担当された、社会学科4年岩垣穂乃歌さんとメディア社会学科4年金子隼大さんへのインタビューをお届けします。
岩垣 穂乃歌さん(2018年後期履修生)
学部学科:社会学部社会学科4年生
金子 隼大さん(2018年後期履修生)
学部学科:社会学部メディア社会学科4年生
※これより、岩垣さん→岩 金子さん→金 と略します。

:学部横断ゼミを履修したきっかけを教えてください。
岩:「高校2年生のオープンキャンパスの入試コーナーで、横断ゼミのチラシを見て、武蔵に入学して、取りたいと思ったのが一番初めのきっかけでした。元々、充実していてかつ大変な活動が好きというのもありましたね(笑)」
:履修以前と比べ、自分自身で成長したと思うことはありますか?
金:「僕は、元々、自己管理がとても苦手だったのですよ。
横断ゼミの醍醐味って、物事を目標から逆算して考えるから、その能力が必然的に身についたって、実感しています。現在では、それを自分なりに工夫し応用して、メモを取る習慣やスケジュールを管理する習慣は続けるように努力していますね。」
岩:「私は、メモを取る習慣やスケジュールなどのタイムマネジメントは勿論のこと、一番実感じたのは、強い味方が増えたことですね。
横断ゼミで出会った人たちと、横断ゼミ後の現在でもこうして交流して、色々なことに挑戦できていることが一番大きいですね。
もし、横断ゼミ履修してなかったら、このような色々な価値観を持った人たちと関わる機会もなかったかもしれないし、一気に繋がりが増えて、自分にとって良い刺激になり、今でも影響を与えてくれている存在であります。本当にこのような機会に感謝です。」
金:「そもそものやる気が人それぞれ違うから、最終的にどこまで目指したいというゴールが曖昧で最初の方は、皆バラバラで大変でした。」
岩:「中には、やる気が奥底にあるのに、その魅力を上手く引き出せなかった人もいたけど、フェーズ2の最終報告会に向けての道のりで、先生方の協力や企業の方の熱い思いがひしひしと伝わり、段々と一人ひとりの本気度が明確化しましたね。徐々に周囲に広まっていった結果、最終的にはチームという一つの形になれました。」
金:「自分自身、最初は、正直やる気があまり出ませんでした(大変そうという意味で)。
ですが、チーム内で議論を通していくうちに、どうせやるならどこまででもやろうという気になれました。心でぶつかったあの感覚は今でも忘れられません。」
岩:「必死でもがいた経験は今となっては思い出ですね!」

:横断ゼミ履修後に挑戦したことはありますか?
岩金:「沢山ありますね。」
岩:「横断ゼミが終わってしまい、寂しい・物足りないと思ったのがきっかけで、有志でやる気のあるメンバーを募り、社会人基礎力グランプリに出場したり、横断ゼミの冊子(『横断でなくちゃ。』)を作成したりしました!」
岩:「先生方には、負担をかけてしまったけど、また新たにチャレンジすることで、あの時の“横断魂”が宿った感じがしました。」
金:「それとても分かる。横断ゼミは、何か与えられた課題を個人若しくはチームで解決するために取り組むから、課題解決がいつも軸にあって、普段、自分の中でも解決したい何かがあった時にとても活きました。特に、卒業制作で課題解決に向けたコンテンツを作る場面では、横断ゼミでの経験があってこそでした。」
岩金:「横断ゼミでとことんこだわったからこそ、妥協しない精神が身についたこと、身近なチャレンジが増えたなと改めて思います。」

:横断ゼミでの経験は、就職活動をする中でどのように役に立ちましたか?
岩:「横断ゼミで担当する企業をとことん調べ上げたから、企業に対する見方が変わりました。企業面接で話す時の内容も、横断ゼミの経験から学んだことが沢山ありすぎて、全部は伝えきれなかった。それぐらい濃い経験でした(笑)。
他大学では、やっていないことだからこそ、いかにどう伝えるかがカギだと思います。そこで、横断で学んだ他者への伝え方も活かせましたね。」
金:「授業中に行ったチームメンバーからの評価シートや毎回授業後に書いた日記がES(エントリーシート)に役立ちました。“自分ってどういう人間なのだろう”と改めて考えた時に、客観的な他者からの視点から見返してみるとネタになる要素が沢山見つかりました。」
岩:「確かに!自分では、気づいていない力や自分にはこういう魅力もあったのかなど、その時に抱いた感情を日記で読み返すと、当時のことが想起されて就職活動の自己分析の時に活きました。」

:最後に今後履修する学生にコメントお願いします!
岩:「履修したきっかけの話にまた戻るのですけど、実は私、高校生の時に最終報告会を見に行きました(笑)。
当時は、二年生、三年生の先輩方の一生懸命伝えようとしている発表の姿が、ただカッコ良かったという印象だけだったけれども、実際にいざ自分が受けてみたらあの当時の感覚とは異なり、直接刺激となる学びが多くありました。」
岩:「必要なのはやっぱり“やる気”だけじゃない?!!履修していない周りの友達から大変そう、忙しそう、寝れないんじゃない?とか言われたけど、実際にやってみないとこの感覚は分からないし、その辛さ・苦しさ・もどかしさすべて含めて楽しめるのが横断ゼミの魅力だと思う。初めは、頭が良いすごい人がやるもの、などと敷居が高い感じがしたけど、チームメンバーと関わっていくと全くそんなことないし、誰でも履修できる、誰でものめり込めるゼミだからおススメです!!」
金:「実際の企業の方や先生方、直接ではないけれど見えないところで色々な方が関わっている、このような恵まれた環境の中で、取って損することは絶対ないと思うので、是非、チャンスがあるものは積極的に挑戦していくと良いと思います。“ゼミの武蔵”の認知度は上昇していると思うので、その中でも代表するゼミが横断ゼミであると個人的に思っています。」
<取材班コメント>
お話を聞いて、改めて横断ゼミの良さが身に沁み、とても共感できました。成長のためのやりがいのある活動、良いですよね!岩垣さん、金子さん、お忙しい中、貴重なお時間をいただきありがとうございました。
寄付講座「アントレプレナーシップ」を取材した3回シリーズ、次回は、武蔵大学学部横断型ゼミナール・プロジェクトの創設者でもある、本学副学長経済学部高橋徳行教授にインタビューをさせていただきました。とても貴重な内容で盛り沢山となっていますので、是非お楽しみに。
インタビュー:成木 日奈子(経営学科2年)、坂内 悠馬(経済学科2年)、髙山 祐希歩(経済学科2年)
記事執筆:成木 日奈子(経営学科2年)
【在校生へのお知らせ】2021年度履修生追加募集・オンラインガイダンス開催について
授業「学部横断型課題解決プロジェクト」では2021年度履修生を追加募集します。
詳しくは、3sの掲示をご確認ください。
■履修申し込み期間
・前期を第一希望とする学生:2021年3月22日(月)~4月8日(木)17時まで
・後期を希望する学生:2021年3月22日(月)~4月14日(水)
■履修希望者対象オンラインガイダンス
第1回目 4月8日(木)12時20分~12時50分
第2回目 4月8日(木)16時20分~16時50分
*どちらの回も内容は同じです。