学部横断ゼミブログ

2020.11.26

議論の進め方

ブログ投稿者:学部横断型課題解決プロジェクト運営チーム 伊藤 普子

11月23日(月)の2時限目に授業を行いました。学生たちは教員から何も言われなくても、担当企業チームごとに分かれて話し合いやすいように机を並び替え、議論をスタートしています。その議論を教員のほうからの声かけで一度止めさせ、2チームをシャッフルしたグループを2つ作り、現在の進捗状況を報告し合い、進め方や調査方法などを共有しました。
学部横断チームで課題に取り組むフェーズ2に入ってから、フェーズ1での学部ごとに蓄積してきた内容を共有していますが、そこから『CSR報告書』を通して伝えたい事の議論が深まっていきません。週に一度の大切な対面での話し合いの時間でしたが、他チームから客観的な意見をもらうことで、自分たちの気づいていない視点に気づいてもらうことが、今回の2チーム混合で話し合いをさせた狙いでした。
この授業の『ガイドブック』には、課題は次の2点と記載されています。

1)担当企業が果たしている社会的な役割や貢献を、「CSR」という観点からとらえ、大学生、特に文系の大学生にも理解しやすいように編集した「CSR報告書」を作成する(学生の目線で、大学生に理解できるように作成するが、読者は利害関係者一般を想定すること)。

2)担当企業の今後のCSR活動とCSV活動に対する提案を考える。

 

学生たちが報告書作成の視点として<学生らしさ>をあげていたとき、教員から「学生らしさって何だろう?」という声かけがなされていました。学生たちは、他学部が勉強してきたことを理解しようと、また自分たちの学部で勉強したことを分かりやすい言葉で伝えようと頑張っています。しかし、物事の芯をとらえることは難しく、分かったつもりで話し合いが進んでいることも多いようです。

過去の履修生たちが作成した『CSR報告書』を振り返ってみると、担当企業に対して自分たちが感じた「いいな」「すごいな」という気持ちを大切にしていました。その感動はどこから来るのか、その背景や歴史を調べ、「なぜ」をとことん追求していました。

ただ今まで調べたことを意見交換しているだけでは、課題を解決することはできないでしょう。進んでいるように思えて進んでいないという<もどかしさ>を感じる毎日でしょうが、あとひと踏ん張り頑張ってほしいと思います。

最後に授業後の学生の日記を紹介します。

「議論の経過にオリジナルの考えがでてきてそこには大事なことが詰まっていたはずである。それを思い返し他学部にわかりやすく伝えるのが急務だと感じた。この3週間何をしていたんだと自分へのいらだちと焦りが募っているが、ピリピリしていても何も生まれない。とにかく手探りながらも前に進もう。

そして今後は持ち寄った視点をもとにもっと「議論」をしていきたい。一人ひとりのもっている専門的知識やポテンシャルを「融合」させていきたい。そのために今の私に必要なのは「傾聴力」「柔軟性」である。私の悪い癖でつい相手を論破しようとしてしまうところがある。しかし、まずは自分から相手に歩み寄ろう。相手の意見をしっかりと聴き、適切な質問を心掛けたい。チームメンバーが話しやすい環境を作っていきたい。一人ひとりの視点を大切にして議論を交わした先に「融合」がある。そしてその先にみんなの想いがギュッと詰まった報告書が創り上げられる」

【お知らせ・12月19日 三学部横断型ゼミナール・プロジェクト オンライン最終報告会】

三学部横断型ゼミナール・プロジェクト(授業名「学部横断型課題解決プロジェクト」)のオンライン最終報告会を開催します。

どなたでも学生の発表を聴くことができますので、ぜひお申込みください。

 

・開催日時:12月19日(土) 11時~13時20分(要 事前申し込み

 

*当日のプログラムの詳細や申し込み方法はこちらから