学部横断ゼミブログ

2013.06.12
フェーズ2②・・・学部の壁
ブログ投稿者:学部横断型課題解決プロジェクト運営チーム 伊藤普子

6月10日(月)、2時限目と3時限目に授業が行われました。
まだまだ、三学部横断になったチームになれず、緊張のあまり顔が強張っている学生も多く見られました。
前期は3年次生が履修していますが、「学部が違うと考え方が違い、意見を言っても笑われてしまうかもしれない」「私がやらなくてもだれかがやってくれるだろう」など、さまざまな先入観で同じ学年でもなかなか新しい環境になじんでいけないようです。
「どう進めていいのか分からない」「学部の壁が厚い」と思いが、今回の日記に多く書かれていました。自分が働いているわけではない企業についてのCSR報告書を作るということは、本当に難しく、過去の履修生たちも悩み議論した末に毎回作り上げてきました。材料はフェーズ1の活動でたくさん集めてきたはずですし、まだまだ気付いていないことも多いはずです。「何を伝えたいのか」コンセプトがしっかりしていないものは、ただの寄せ集めにしかすぎません。どう表現するのか、手間をかけていくことで、作成するCSR報告書の中身が伝わるのではないでしょうか。

高橋経済学部教授が今回の日記でこのように書いていました。
「最終的には、一つのものにまとめなくてはならないとしても、そのプロセスは、必ずしも、一つのものにまとまる方向に進んでいるわけではありません。あれもある、これもあるといった可能性をたくさん考えたり、情報を集めたりといった、どちらかというと、まとまりのなくなる方向に進んでいる時間も必ずあります。個人差はありますが、私は、そのプロセスの方が、収束するプロセスよりも好きです。どんどんまとまりがなくなっていく、でも何かいろいろな可能性を考えることができる時間です。でも、ある時点でギアを切り替えるというか、考え方を変えて、今ある可能性や情報の中でまとめに向かい始めなければいけない。この発散プロセスと収束プロセスの時間配分は、なかなか難しく、発散しすぎて、期日まで収束しないこともしばしば。反対に、収束プロセスが早すぎて、期日までには完成したものの、出来栄えがパッとしないこともあります。」
「最終的には、一つのものにまとめなくてはならないとしても、そのプロセスは、必ずしも、一つのものにまとまる方向に進んでいるわけではありません。あれもある、これもあるといった可能性をたくさん考えたり、情報を集めたりといった、どちらかというと、まとまりのなくなる方向に進んでいる時間も必ずあります。個人差はありますが、私は、そのプロセスの方が、収束するプロセスよりも好きです。どんどんまとまりがなくなっていく、でも何かいろいろな可能性を考えることができる時間です。でも、ある時点でギアを切り替えるというか、考え方を変えて、今ある可能性や情報の中でまとめに向かい始めなければいけない。この発散プロセスと収束プロセスの時間配分は、なかなか難しく、発散しすぎて、期日まで収束しないこともしばしば。反対に、収束プロセスが早すぎて、期日までには完成したものの、出来栄えがパッとしないこともあります。」

一つにまとめるためには、チームも一つにまとまらなくてはできません。「考え方が違う」ではなく「そんな考え方もあるのか」と他の知識や今までと違った人々を知ることを楽しさに変えてほしいと思います。
以前この授業を担当していた教員が<『異質な他者』との協調>という言葉を使っていました。そしてそこで大事に思っていることは、「相手の立場や価値観・考え方を受け入れ、自分との違いを認識すること」「自分の考えを相手に分かってもらう工夫・努力をすること」「分かり合おうとする姿勢を相手に見せること」だと当時の授業後の日記に書いていました。
この授業では他の学部の学生たちの専門性を知り、協働でひとつのものを作り上げる活動を通じて、異なる考え方、価値観を知り、社会を生きる上で必要となる「多様な視点」を学生が身につけることを企図しています。ぜひ柔軟性を持って、創造的な活動になることを期待しています。