学部横断ゼミブログ

2012.05.24

フェーズ1⑥・・・殻をやぶる

ブログ投稿者:教育GP推進チーム 伊藤普子

フェーズ1⑥・・・殻をやぶる01

5月21日(月)2時限と3時限に授業が行われました。

日記の中に「今までの授業内外のグループ活動で一番と言っていいほどの白熱ぶりがあった」と書いていた学生がいましたが、フェーズ1がスタートして1ヶ月が たち、だんだんチームができてきたなと感じられる場面が見られました。一方で未だに調査不足で議論ができていないチームもあります
毎回、授業48時間以内に学生たちは日記を書き、活動を振り返りますが、多くのことに気付き前に進んでいくたくましさに驚かされます。「こういうことを気付いてほしい」とこちらが思っていることをしっかりと受け止めている日記を見ると本当にうれしいものです。

フェーズ1⑥・・・殻をやぶる02

ある学生は今回の日記でこのように書いていました。
「台本をまず読み合わせて、それぞれに意見を言い合いました。ひととおりの意見が出おわったところで、先生が意見をくださいました。それは、私たちには発表全 体を通しての柱が無い、ということでした。このことは、ずいぶん前から先生がおっしゃっていたのに、すっかり忘れてしまっていました。このことを気づかせていただいて、私たちはまた初めから考えることにしました。後からきくと、ほかのメンバーは自分たちのまとめてきた内容の根本的な部分を否定されて、相当落ち込んでいたようです。しかし私はそのようには まったく感じず、むしろここではじめて目の覚めたような気分になりました。そうか、これが私の求めていたことなのか、というような気持ちでした。今までの話し合いでは、自分が主体的に動くこともできず、まわりの考えているやりとりに同意して、与えられた仕事をこなしているだけでした。それもそのはずです。 自分たちが何を伝えたいのかという最重要事項が定まらないままに発表内容を考えていても、それは自発的な研究とはならないため、主体的になどなれるはずが なかったのです。いつも話している主題は、内容ではなくてパフォーマンスの方法についてだったように思います。先生に発表の中身がないと指摘していただい たおかげで、この数週間の活動で私の感じでいたもどかしさというものが実態をともなってあらわれたようでした。無意識化で私は自分たちの行っている間違い に気づいていたのかもしれません。しかし、その違和感を追求できなかったことは課題発見力の不足として反省しなければならないと思います。」

フェーズ1⑥・・・殻をやぶる03

作り上げるときには今まで考えてきたものを「こわす」勇気も必要です。でもそれまでの活動がしっかりとしたものであれば、壊した中にあるぎっしりとつまった 情報からまた新たな自分達の考えを作り出すことができます。しかし活動が中途半端であればあるほど、もし壊したときには中身は空っぽで、修復できなくなり ます。また作り上げたものを「こわす」ときには、学生たちは自分達の中にある「限界の殻」をやぶって、さらに上のステージにあがっていきます。何度も何度も「殻をやぶる」ことで、自分達の力を最大限に引き出した発表をしてほしいと思います。

次回授業はいよいよ中間発表会に向けて、教員の前でのプレ発表となります。