学部横断ゼミブログ

2011.07.02

フェーズ2④・・・本音を引き出す

ブログ投稿者:教育GP推進チーム 伊藤普子

フェーズ2④・・・本音を引き出す01

6月27日と28日に授業が行われました。
7月9日の学内発表会まで残り少なくなってきました。
「このままではまずい」。どのチームからもそんな声が聞こえてきました。
なにがまずいのか?進行状況ではありません。「本音」が議論で出てこないからです。

フェーズ1では各学部5~6人だったチームが合同となり、フェーズ2では15~17人のチームで課題に取り組んでいます。大勢の前で反対意見を言う勇気がない、言ってしまったら自分がその責任を負わなくてはいけない。いろいろなことが原因で「本音」が出てこないのでしょう。

日本人はよく本音と建前を使い分けるといいます。でもこの授業では、本音で語り合わないで終わるチームは、真のチームづくりができずに不完全燃焼で終わっています。

フェーズ2④・・・本音を引き出す02

ある学生が日記にこう書いてありました。
「この日記では本音を書きたいと思う。15人で集まっているときはなかなか本音を言い合えないと思う。みんながみんな本音を言ってしまったらうまく議論ができないということをみんな認識しているから。言うべきこととしまっておくことの見分けは難しいと思う。しかし、Sさんの日記にもあったように15人いれば15人の知恵。本音を言い合える場所、SNSの日記もそのひとつではないかと思う。何か感じたことがあればコメントし合えばいい。みんなの本音を理解し、互いに受け入れあってから15人集まった時に有意義な話し合いができたらよいのではないかと考える。今週に入ってから私は特に15人で取り組む意味を何度もかんがえてきたつもりだ。5人でも10人でもない15人、15人でしかできないものを私は作りたい。泣いても笑ってもあと2週間もない。今全力でやらなかったら私は後悔する。」

本音を言い合うには、互いを受け入れることが必要になってきます。学生は「価値観がこんなに違いがあることに驚いた」ということをよく言います。価値観の違う学生の意見を受け入れるためには、自分の心を開き、「聴く耳」を持つことが必要になってくる気がします。

平林教授の日記には学生たちの日記を見てこういう感想が書いてありました。
「多くみられたのが、「後悔」という言葉でした。「後悔」のない報告書を作り上げたいという皆の強い気持ちが伝わってきました。さらに、「15人」という言葉も多く見られました。多少の意見の違いはあるでしょう。当然のことです。しかしそうした見解の相違を乗り越えたところに、「後悔」のない世界が現れ、15人が一人ひとりの存在を認め合うことの重要性、そこにこそ掛け替えのない「チームワーク」が生まれるのではないでしょうか。「後悔」という言葉がキミたちの「本音」を引き出したようで、今回は読みごたえのある日記か多く見受けられました。」

「本音を引き出す」——。ラストスパートの鍵はここにあるようです。7月9日の学内発表会では、お互いの本音を引き出した上でのCSR報告書が作成できるのでしょうか。