国際教養学部ゼミブログ

2023.07.20

  • 国際教養学部
  • グローバルスタディーズ専攻

GSゼミで何する?

ブログ投稿者:グローバルスタディーズ専攻 専任講師 新田 万里江

 「ゼミって一体何するんですか?」
 
”ゼミの武蔵”のアイデンティティに迫る good question!
昨年のオープンキャンパスでいただいた質問です。 
 
そこで今回は、GS専攻新田ゼミを学年別にご紹介します。
 
Global Studies 1st-Year Seminar (1年生):
武蔵の国際教養の大きな特徴は英語で専門知識を学ぶ English Medium Instruction です。そこでこのゼミは、英語でゼミに参加するスキルを身につけることを最大の目的にして、
・プレゼンテーション
・ディスカッション
・文献のリサーチ
を繰り返し行います。もちろん全部英語で!
 
今学期は「写真」をテーマにしました。
 
私たちは国内外で(あるいは地球の外で)撮影された写真を日々見たり・見せたりしていますが、それらをグローバルな視野で分析する力はこれからますます必要になってくることでしょう。
 
ということで、Steve EdwardsによるPhotography: A Very Short Introduction (Oxford University Press, 2006) を基本テキストとして、過去、現在、そして未来の人間にとって写真はどのような存在なのかを議論しました。
 
最初は、テキストのレベルが受験英語と違うことにびっくりしていた学生さんもいましたが、学期末には各自興味のある写真に関する英語の学術論文をリサーチし、立派にプレゼンをこなしていました。英語で信頼できる情報を収集できるようになると、視野もぐんと広がります。
Global Studies Seminar (2,3年生合同ゼミ):
2年次からは、ゼミを選択して、より専門的なトピックとスキルを学びます。新田ゼミは、人種やジェンダー・セクシュアリティに関する専門知識とリサーチのスキルを学んでいます。
 
今学期は、アメリカ社会の人種・ジェンダーの問題、人を対象とした研究の倫理、そしてインタビューする側とされる側の関係性についてディスカッションしました。秋学期はオーラル・ヒストリーのインタビュースキルの習得を目指します。
 
2,3年生になると、英語力はもとより、プレゼン力、ディスカッション力、そして専門知識を深く学ぶ思考力がついてきます。 
3年生は、最終学年にまとめるキャップストーンプロジェクトのトピックを絞る作業も同時に行ないます。また、秋学期からは留学するメンバーもいます。留学しないメンバーは引き続きゼミに参加しつつ、武蔵の留学生用の授業を履修したりして留学に近い経験を積んでいきます。
 
Capstone Project Seminar (4年生):
これまでの経験*だと、4年生とゼミで再会する頃には、それぞれのテーマについて、しっかりと英語で議論できるようになります。
 
新田ゼミでは、人種・ジェンダー・セクシュアリティなどの人々のアイデンティティの問題を歴史史料、オーラル・ヒストリー、文化表象 (小説、映画、雑誌、児童文学など) の分析などを必要に応じて組み合わせる学際研究に取り組みます。大学での学びを社会に発信するプロジェクトにチャレンジするメンバーもいます。
 
さいごに:
最初はみんな英語の経験、知識の量、そして思考力のレベルはバラバラです。だけど、そんな多様性を認め合いながら、4年間かけてそれぞれの専門を磨いていく場です。
 
小さなプログラムなので、ゼミや講義で1年生からずっと知っている学生も多く、それぞれのプロジェクトを完成する頃には、みんなの成長を実感できます。
 
以上がこれまでの様子ですが、来年はゼミで何をしましょうか?みなさんとお話するのを楽しみにしています。
 
いよいよ夏休み、良い時間になりますように。Good luck!
 
Special thanks to my seminar members for your editorial suggestions as well as granting me permission to use your pictures:)
 
*国際教養学部GS専攻の前身の人文学部GSCの4年生との経験