リベラルアーツ&サイエンス教育ブログ

2020.07.28
- 武蔵One Point自然観察
蜜蜂巣箱、水没の危機ー3号館屋上がプールに-(Now 武蔵の自然 No-21)

最近の日本列島は、豪雨が各地で降り、川が氾濫したり、大規模な水害が発生しています。東京地方も随分遅い梅雨明けになりそうですが、連休には、都内でも強い雨が何度も降っていました。オリンピック開催に合わせて設定された連休だったのですが、新型コロナの感染拡大の最中となりました。26日の夕刻は、青空も一時的に広がり、夏近しかな?長雨も終わりだろうと思っていた矢先でした。
連休間は強い雨が断続的に降っていて、心配だったプロジェクト会員の一人が「巣箱を見回っておこう」と屋上をのぞいたら驚きの光景で、早速知らせてくれました。プールとなっていました。水深を測ってみると手前で約11㎝ほどにもなっていました。気象庁アメダス観測点練馬は、武蔵大学からは、西武線に乗って10分くらいの石神井公園駅にあります。直線で約6キロ離れているので武蔵の状況を直接反映しているわけではありませんが、時間雨量データを図にしてみました。
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えこたんと名札の付いた巣箱。撮影日時: 2020:07:27 12:00:55 -

2020年7月22日11時頃の武蔵大学9号館前の状況です。雨水が屋根からぼたぼたと降り注いでいました。用務員さんたちの足元もびっしょりです。雨量図からわかるように、ずっと降り続いていたわけではなく、時折、激しく降る時間帯が断続しています。3号館屋上の排水口は、屋上全体で4箇所ほどあるのですが、一斉に目詰まりしてしまったのでしょう。屋上にあった枯れ葉が一度に押し流されて排水路に詰まるという稀有なことが起きたようです。排水口はよく見ると意外に小さく、それぞれ、金網が被せてあって詰まらないように工夫されているのですが。累積すると22日から26日までの総雨量は100㎜ほどだったので、屋上の計測値とも合致します。たぶん、22日の強雨が引き金だったのでしょう。
すぐに施設部に連絡して、排水路の詰まりを除去してもらいました。写真の一番向こうには防壁があるのですが、プールの長さは縦約40m、幅9mあります。貯まっていた水量は、計算上、深さ10㎝で36トンの重さになります。もし雨がもっと連続して降り続いていたら巣箱の中にも水が浸入したでしょう。巣箱洪水だと、蜂たちは出入りができなくなってしまい、一体どうなったのだろうか?と危機一髪でした。
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写真だと浅く見えますが、結構な深さです。撮影日時: 2020:07:27 11:59:28 -
数年前に屋上防水工事を徹底したところでした。屋上工事中は、巣箱も一時、8号館の別場所へ引っ越して過ごしました。撮影日時: 2020:07:27 12:08:52