リベラルアーツ&サイエンス教育ブログ

2020.05.15
- 武蔵One Point自然観察
芝生?になりかけの通路(Now 武蔵の自然 No-03)
2月の入学試験が終わってから、ほとんど、若い学生さんたちが訪れることのなくなったキャンパスは静かです。一日大雪の日もありましたが、春をまって木々は葉を広げています。でも、足元にはこの大きな出来事を映している光景があります。
-
時ならぬ春の大雪の日。撮影日時: 2020:03:29 08:02:35 -
目線を下げると芝生に戻ろうとしている通路。撮影日時: 2020:05:05 08:20:10

8号館と3号館の間には大きな木が写真にあるように並木になっています。ちょうど大学正門から南のすすぎ川へと向かう最も人通りの多い場所です。5月の写真を見ると、通路が緑っぽく、まるで芝生のようにも見えます。一日数千人の数百歩のあゆみが草の成長を押しとどめていたことがよくわかります。
雨水が地面に染み込んで木々の成長の妨げにならないように、コンクリートブロックを敷き詰めてあります。その隙間に草に感情があるとしたら「おそるおそる」「のびのび」光を求めている気がします。「木々は広々と勢いよく育つ場所を与えてもらってうらやましかった!」と今の環境を喜んでいるのかもしれません。

この並木は一番北側、正門と一号館の前には、ヒマラヤスギが4階建ての1号館の高さほどになっています。8本並んでいる7本まではケヤキなのですが、真ん中あたりに一本だけ別の木が混じっています。ほぼ同じ高さに並んでいるので、学生さんは皆ケヤキだと思っている節があります。でもその違った木の花が写っています。大学に通えるようになったらどの木か探し当ててみてください。木肌に注目するとわかりやすいでしょう。その木の下に落ちていたのがこの花です。雄花は花粉を運び終えると、もう木についている必要はないので、地面へと落ちて、朽ち果て木の栄養となります。花びらのある花ではないのがわかるかと思います。

皆さんが学内へ戻ってくる頃、原っぱになっていてはさぞやびっくりするでしょうから、丁寧に一枡ずつ草を取ってくださっています。上級生は、教室や地面にごみが少ないと思う人も入れば、散らかっているなあと思っている人もいるに違いありません。みんなでごみ減量に取り組みましょう。