リベラルアーツ&サイエンス教育ブログ

2020.03.27
- 野外実習/実験
研修後レポート【河村和真】(2019年赤城山植物野外実習)
私は自然や環境について興味があったためこの赤城山自然科学野外実習を履修した。赤城山について何も知らなかったため、ガイダンスに参加することにした。そこで赤城山のとりこになったたため、実習の日を楽しみにしていた。しかし、このままでは道具の使い方や、調査手法を学ばないまま実習の日を迎えてしまうため、事前研修を行うことにした。事前研修では、これらを学ぶだけでなく、声を掛け合って協力することで物事を早く進められることも学んだ。当日の改善点は、スムーズに記録が取れるようにはっきりとした声を出すこと、また当日行動しやすくするために道具の使用方法をもう一度復習すべきであることも気づくことができた。
実習初日になり、前橋駅に集合をした。その後、かみつけの里、絹の里を訪問し、噴火についてや絹について担当の方から話を聞いて群馬県の歴史、文化に触れることができた。

2日目からは本格的な実習が始まった。起床後すぐに出発をし、HOBOを多くの場所に設置した。そして、巨大ミズナラの周長を測ることにした。しかし、メジャーを忘れてしまい全員で手をつないで大体の長さを測ることになってしまった。宿を出発する前に注意深く確認をすべきだと感じた。
朝食を食べたのち、再び山に戻り、次はモミのこども調査を行った。基準となるモミの木から歩道を挟むようにして25mをメジャーで測定をし、斜面に平行な1mを1mものさしで測定を行った。25m×1m=25m2の中のモミのこどもの数を計測するのが調査方法と調査内容であった。モミのこどもの数が年々減少し続けているのが問題であると感じた。その後、オオイタヤメイゲツの木のコアのサンプルを採取した。採取前大変だと聞いていたが、実はとても楽しみでいた。実際にコアを採取するのは困難であったが、全員で力を合わせた結果複数本採取に成功した。
3日目は、5人と先生で、山の中の木の測量を行った。ここで大学での成果が表れることになった。大学での練習もあり、実習の場では距離と角度のプロとして活躍することができた。また、検土杖を使い、簡単に土壌を調査することができた。たった数十センチの違いで土の感触が大きく異なることに大変驚いた。
4日目の最終日は、HOBOを回収し、調査不備の確認をし、基本的にまとめ作業を行った。最初は大変だと思っていたこの実習も終わってしまうと考えると、寂しいものだと気づいた。
今回の4日間の調査は大変天候にも恵まれ、みんなでお菓子を食べたり、水きりで遊んだり、マラソンの応援をしたり、中高生と交流をしたり、とても充実した実習になった。身近にあるのにもかかわらず、都会にいると気づきにくい自然環境について改めて考えることができた。また、機械に頼るばかりではなく、原始的な方法も両立することの大切さを学ぶことができた。赤城山で学ぶことができた内容を忘れずに、またそれを誇りに思ってこれからの活動に活かしていきます。