リベラルアーツ&サイエンス教育ブログ

2020.01.21

  • 国東農業研修

研修後レポート【砂田美優】(2019年実習-26)

私は研修初日、飛行機が大分空港に着陸する前からとても緊張していました。人と話すのが苦手な私がこれから初めて会う方々ときちんと話ができるかどうか、また学年も学科もバラバラなまだあまり話したことのない人たちと共に過ごすことができるか不安でした。けれども大分に着いて初めてお会いした越名さん、最初に行った里の駅むさしの藤原さんはそのような私の不安や緊張をかき消してくれたと思います。藤原さんのお話では農業を実際にしていくうえでの課題、現実を聞くことができました。「農業は大変だ」と言われていますがただ多く種をまいて多く実らせれば良いわけではないこと、作物それぞれに特徴があるため発芽のさせ方、種まきの時期などを作物ごとに把握しておかなければならないことなど具体的な大変さ、難しさを知ることができました。

 

研修二日目の農業体験は長廣さんの所で行いました。ねぎの根洗い、収穫、調整、その他に出荷場にも連れて行ってくださったりと様々なことを体験することができました。収穫だけでなく出荷に関わる作業もさせていただいたことでねぎを育て、収穫するだけではなく規格ごとにそろえて出荷するということも重要な作業であることがわかりました。3日目から最終日までは現在の農業に関することだけでなく歴史やグリーンツーリズムといった他の視点から国東の地域を知ることができました。地元で生まれ育った方、または他の地域から移住して国東に住んでいる方のお話など様々な観点、境遇を持った方とお話することができました。私は、自分自身が国東で過ごす時間が長くなるにつれ自分から質問することができるようになったと思います。

 

また、農業研修に参加しようと思った理由の一つである「人と関わること」について、地元の方同士で話している様子から、あるいは移住してきた方からのお話で私が思ったことが2つありました。

 

1つ目は「地域に住んでいる人同士の関わりは密接だが他の地域から移り住んできた人を受け入れる態勢がある」ということです。研修では懇親会などで地域の方同士が話しているところも見受けられ、また、地域おこし協力隊の移住されてきた方のお話でも「地域間の結びつきが強い」ということをお聞きしました。その方は地域の人と少しでもお話をしに行くようにしたとおっしゃっていて、国東は移住した人の近づきたいという行動に応えるような方々がたくさんいるところなのではないかと思いました。

 

2つ目は国東でお会いした方々は皆優しく、安心して話しかけることができるような雰囲気だと感じたことです。私はこの農業研修に初めて参加したので国東で会った方々は皆初対面であり、そのたびに緊張していました。けれども相手の方から話しかけてくださったりしたことで話しかけやすく、また自分の気になったことを質問することも研修前の私に比べ少しではありますができるようになったと思います。

懇親会の様子 様々な人とお話しすることができました。とてもお忙しい中、交流会に参加してくださった三河市長さんからの挨拶。撮影日時: 2019:09:03 18:47:25
研修全体を通して私は以前より人と話すことを恐れなくなったと思います。そして人との会話、関わりはやはり大切なものだと改めて感じました。農業については種まき、収穫といった育てることに関することだけでなく、出荷に関わることもさせていただいたことがよりどのように育てられ、どのようにして私たちのような消費者の元へ届けられるのかという一連の流れを見ることができたことが印象に残っています。さらに農業に携わっている方が抱えている現状、あるいは農家だからこそ感じる喜びなど初めて知ることや想像したことのなかったことまでたくさんのことを学ぶことができました。

 

また、今回一緒に研修に参加したメンバーも含め様々な人と出会い、お話することができたことは私の中でいつまでも生き続けると思います。国東で学んだことを心にとどめこれからに生かしていきたいと思いました。