リベラルアーツ&サイエンス教育ブログ

2019.03.19
- 国東農業研修
三河市長表敬訪問・ふるさと応援隊と意見交換 落合和希(2018年実習-11)
この日、最初に訪れたのは国東市役所である。前日の夜、懇親会で楽しくお話をすることができたが、改めて三河市長にご挨拶をし、国東市の魅力や取り組みについて詳しく聞かせていただいた。
「活力ある国東市」を創るためには、「産業の振興」が最も重要であり、「もうかる一次産業」を目標に取り組まれているようだ。国東市では、農業や漁業、林業などの第一次産業が盛んである。漁業においては、特に「くにさきOyster」がブランドとして確立しており、シングルシード方式を用いて普通の牡蠣とは違い、深みのある殻と肉厚の身、そして臭みのない上品な甘みのある身に育てるなど、その商品価値を落とさないための努力を重ねられていることを知った。また、農業において特に印象的だったのが、キューピーに加工を委託しているバジルソースのバジル栽培についてだ。国東市では、質の高いシイタケ栽培が盛んだが、10月から4月がピークのシイタケ栽培に対して、4月から10月に育つバジル栽培の組み合わせを提案されているのは面白いと思った。また、バジルソースに加工して付加価値を与える方法は、里の駅むさしの藤原さんの話にも共通するものを感じた。
-
国東の特産品となっている特別栽培の牡蠣のポスターを手に、一次産業を盛り上げる施策を語る三河国東市長さん。撮影日時: 2018:09:04 09:38:19 -
表敬訪問を終え、三河市長との記念撮影。撮影日時: 2018:09:04 10:11:27

国東市には、人口減少という課題がある。その対策のひとつが今あげた「もうかる一次産業」だったが、他の方法として、地域おこし協力隊という存在がある。活力ある国東市を創ることに協力するため、他の地域から越してきた人達で構成されている。この「地域おこし協力隊」のシステムで、既に外から人を招くという点で移入者を増やすきっかけになっている上に、更に地域を活性化するのに協力してくださるこのシステムは素晴らしいと思った。
今年は、地域おこし協力隊の3人の方のお話を聞くことが出来た。大卒後、すぐに協力隊に入って3年目となる市川さん、横浜で税理士として働いていた、5歳の子を持つシングルマザーの大関さん、留学経験を活かして外国人誘致をメーンに観光課で活躍するシングルマザーの市川さんの3人である。
地域おこし協力隊には、母子家庭に優しい優遇があるらしく、これから地域を一緒に盛り上げるパワーのある若いお母様も一緒に誘致出来ることを考えると良い制度だと思った。また、こどもにとっても、自然に囲まれた中でのびのびと育つことができるので、都会の空気に合わないと感じる家族にはとてもオススメだと強く感じた。

地域おこし協力隊というのは、任期の3年間の間、国東市役所に所属し、地域を盛り上げたり、支えたりする活動をしながら、定住するためのスキルを磨き、自分のやりたいことを探してもらい、地域に定着してもらおうという制度である。
任期3年目の市川さんに、今後についてお話を伺うと、地域の農業者の仕事がさらに活発になるための企業を設立するとのことであった。地域おこし協力隊として活動してきたときに、見たもの、経験したものを存分に活かして活躍していただけると思う。
地域おこし協力隊という存在は、事前に学習し、システムこそは理解していたが、実際に地域おこし協力隊の方とお話してみると、三者三様の経緯・目標を抱き、活躍されていることがわかり、こういう生活の仕方もあるんだなということを知ることができた。地域おこし協力隊の方々とお話をすることで、自分の将来の選択の幅が広がったように思われる。