リベラルアーツ&サイエンス教育ブログ

2019.03.19

  • 国東農業研修

萱島酒造見学 石井海道(2018年実習-12)

萱島酒造見学のため、案内してくださる平野さんにお土産の蜂蜜を渡しているところ。撮影日時: 2018:09:04 11:37:33
私たちは国東市役所での意見交換の後は、萱島酒造さんの見学に伺いました。萱島酒造さんは明治6年に酒造りを始めました。日本酒「西の関」で有名です。「西の関」は明治20年代に2代目が西日本一のお酒にしたいという望みがあり命名されました。「西の関」の原料米は、地元の県産米の「ヒノヒカリ」をメインで使っており、吟醸酒などの場合は「ヤマダニシキ」も使用しています。製造されたお酒の7割は大分に出荷され、2割は九州、残り1割は全国や海外に出荷されます。
この中には約4トン~5トンのコメが入ります。そして水を8トン近く入れます。仕込み中はタンクの中に炭酸ガスなどが溜まるため大変危険だそうです。撮影日時: 2018:09:04 11:55:15

私たちが見学した時期は秋洗いをする時期(一般的には9月)で、冬に使う道具を大掃除していました。大掃除と言っても一般家庭であれば洗剤や薬品を使うのですが、酒造では洗剤や薬品を使えず、すべてお酒の原料となる地下水で水洗いをします。そして、竹を使って作られた道具でタンクも洗います。

 

釜場では甑というものでお米を蒸します。この甑にお米を750kgから800kg入れることが出来ます。そして蒸した米は、クレーンで運ばれ、醸造タンクへと向かいます。発酵が終わると醪を搾り清酒と粕に分離します。器械で圧縮しないで、醪をタンク内に吊るして自然落下させて分離する場合もあります。

私達は一通り見学した後に日本酒の試飲をさせて頂きました。日本酒は1本ずつ特色が異なり、甘くフルーティーなものや滑らかな味わいのものや深い酸味があるものなど非常に面白いと感じました。また日本酒作りに使われるお水も飲ませて頂きました。酒粕を使ったお菓子や化粧品など、多様な製品開発も行っているとのことでした。またの機会に、大分県に伺う際は萱島酒造さんで日本酒を購入したいと思いました。
  • 萱島酒造の心臓部。長年醸造してきた大吟醸酒が保管されている特別倉庫。古酒といっても最も古いものは昭和38年、今から55年前から毎年連続して保管されている。撮影日時: 2018:09:04 12:04:36
  • 最近できたショップでは、多様な萱島酒造の物品が並べられ、酒造文化のひろがりを感じることができる。撮影日時: 2018:09:04 12:30:29