リベラルアーツ&サイエンス教育ブログ

2019.01.31

  • 国東農業研修

研修旅行後レポート 乳井優花(2017年実習-24)

この研修はわたしを変えるきっかけをくれました。わたし自身のこと、人のあり方・生き方、そしてこれからどうやって生きていくかなど、今までずっと考えてきたことの答えにようやく一歩近づけた気がします。

 

わたしは何年間か、自分の存在を認めることができていませんでした。自分を否定していたわけではなく、わたしの心の中に一人の人間としてのわたしがいなかった。就職活動で自分について考えようとなった時、そのことに気付きました。

 

わたしはずっと、生きていさえいれば幸せだと思っていました。存在はどうであれ、周りを眺めているだけで満足でした。しかしその気持ちだけでは心が空白のままで、得るものもなくただ生き続けているだけです。なりたいものも、やりたいことも、何一つ分からないままでした。就職活動では自分の中で悶々としてきたことがより一層責め立ててくるようで、非常にしんどかったです。しんどいので、すぐやめてしまいました。それからはできるだけ気楽に、自分が楽になれるような生き方を考えていました。

 

そんなことを思っていた時に見つけたのが、今回の研修の追加募集のお知らせでした。国東半島農業研修については入学以前から知っていて、機会があれば行きたいなぁとは思っていましたが、数年経つうちにすっかり忘れていました。今回参加することになったのは、もちろん職業としての農業や、農業のあり方についても関心があったということもありましたが、一番は研修のもう一つの重要なテーマでもあるように「自分自身のことをしっかりと見つめなおしたい」という思いだったのだと思います。また、どうせもう卒業だし思い切って何か違うことをやろうという気持ちもありました。

 

研修では多くの方々との交流や様々な体験、集団生活などを通じて、本来の自分の、あるいは人のあるべき姿がだんだんと見えてきました。特に色んな方の人生を知ることや、「素直な気持ちで自分を認めていくしかない」という言葉を頂いたことで、自分の足りなかった部分が分かるようになりました。特に「自然に在る」ということが欠けていたと思うので、これからは少しずつでも本来の自分を出せるよう、自分の気持ちを考えられるように意識したいと思います。

 

また、農業の実情や国東半島の歴史、特産品の味一ねぎや七島藺等々たくさんのことを学んで、知識を得る楽しさを知り、自分の世界が広がるのを感じました。興味を持って楽しむということも今後は大事にしていきたいと思います。

 

進路については視野を広く持ち、あせらず自分のペースで、自分の生き方に合ったものを選びたいと思っています。現状では学校の課題や卒業論文に明け暮れているところで、あまり考えられてはいませんが。

 

わたしはまだまだ駄目なところが多く、失敗や後悔をいくつもしていくとは思いますが、このかけがえのない五日間を胸に、一日一日が勉強だと思っていろんなことを考えながら生きていきたいと思います。

 

参加者の皆さんをはじめ、関わった全ての方にありがとうと言いたいです。たくさんお世話になりました。本当にありがとうございました。この御恩は忘れません。