リベラルアーツ&サイエンス教育ブログ

2017.09.19
- 国東農業研修
2016年国東研修(6)居楽家ほろほろの特製メニュー

徐々に自分が大分にいることに慣れてきた初日の夜、郷土料理の「ほろほろ」というお店に入った。以下のメニューは、武蔵大学オリジナル仕様コースである。まず出てきたのは、国東の恵みの海の幸「お造り(琉球、鯵のつみれ、鯛、かんぱち、蛸、烏賊)」と、さっぱりとした程良い酸味を加える食事の友「かぼす」、ぷりぷりで鮮度抜群の「地鶏のたたき」、野菜と豆腐が絶妙にマッチする「豆腐サラダ」と「シーザーサラダ」、研修メンバーぞっこんの夏野菜料理「おらんだ」がずらっと並ぶ。「おらんだ」とは大分の郷土料理で、ナスと苦瓜の味噌炒めのようなものだ。あまりのご馳走に、どれから食べるか非常に迷った。

食べる間は、私たちのそれぞれの前入りの話に花を咲かせた。だが、話す間もご馳走は止まらない。サクサクふわふわの衣がたまらない「とり天」、口の中でとろける「卵焼き」2種類、外はサクッ、中はぷりっとした「イカの天ぷら」、ほろほろさん最新作「ホルモンの唐揚げ」など。2日目の交流会のときに、この唐揚げの話になったが、地元の方々は「食べたい!」「何それ!」と興味深々であった。とても美味しかったので是非、定番メニューに入れてほしい。

3種類の揚げ物で、胃がすっかり温まった頃。続いて登場したのが「団子汁」だ。潰した団子のモチモチ感と、具沢山の温まるお汁が、胃に優しく、心に沁みた。そのあとに来たのが「やせ馬」。そろそろ甘いものが欲しいと思っていた頃だったので、嬉しかった。だが、率直な感想として言わせてもらいたい。「なかなかのボリュームだった」と。この「やせ馬」は、小麦粉で作った平たい麺をゆでたものに、きな粉と砂糖をまぶしたものだ。最後まで食べ切った人もいたが、皆もう満腹だった。

最後に「梨と葡萄」が出た。さっぱりとして瑞々しい果物はやっぱり別腹だった(梨は国東で収穫したものだという)。普通の料理屋では、いや、東京だとしても、こんなに振るったコースはなかなか無いだろう。私たちのために、こんなに美味しい料理を出してくださったこと、心より御礼申し上げたい。初日からこんなにたくさんの郷土料理を堪能できたので、良きスタートを切ることができた。美味しいものをいただきながら、みんなと和気藹々と話ができて、ぐっと距離も近づいた。10年ごとに全く違う職業に就く計画を立てる店長さんのお話も新鮮であった。曰く、ある人に出会ってから、先に先に見越して計画を立てていくようになったのだそうだ。このほろほろもあと数年で後代に交代するらしい。その前にまた、食べに行きたいと思う。