リベラルアーツ&サイエンス教育ブログ

2017.04.18

  • 国東農業研修

2016年国東研修(1)からあげ花ちゃん

9月1日、研修初日。午前中、私達はからあげ花ちゃんという、地元でとても有名なからあげ屋さんにお話を伺いに、そしてご自慢のからあげを食べに行った。
店の外は多くの植物があり、色とりどりの花がたくさん咲いていた。奥様のにこやかな笑顔で迎え入れられて、からあげの良いにおいが漂う店内はとてもこぢんまりとしていた。お客さんは学校帰りのおやつに買いに来る人、その日の夕食に買いに来る人、手土産として買いに来る人など様々。面白かったことは、お正月のお年玉として利用する人もいることだった。このあたりの家庭では、花ちゃんの味をおふくろの味として育った人が多く、里帰りしてきた息子や娘に何が食べたいか尋ねると、花ちゃんのからあげ、と返ってくることが少なくないそうだ。電話で食べたい部位、量を注文し、何時ごろに取りに行くと伝えることもできる。団体客に提供するときなどはこの方法を利用する人がいるそうだ。250gから300gの鶏料理は旅行客でもぺろりと平らげることができ、大分県民にとってはおやつの領域だそうだ。また配達も行っているので、高齢者の人や遠方に住む人も花ちゃんのからあげを味わうことができる。
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この店の歴史とお二人のお話を聞かせていただく。撮影日時: 2016:09:01 11:06:30
創業は平成10年(1998年)7月3日。私たちが生まれた少し後なので、もう20年近く愛されているからあげ屋さんということになる。息子さんは小学6年生のころからレジを打ってお店を手伝っていたそうだ。創業から今までに31万人以上が利用してきた名店となっている。リピーターがとても多いのだ。
からあげの始まりは、養鶏農家の人が売り物にならない鶏肉を揚げて食べてみたこと。今では肉を揚げると聞いても新鮮さはないが、当時は新鮮だったのだろうか。挑戦してみた人のおかげで今、からあげを食べられるのだと思うと、何ともありがたい。
国内で最も鶏肉を消費する県は福岡県で、最近追い抜かれたようなのだが、一人あたりで考えると大分県民のほうが上を行く。そう話す顔はすこし誇らしげだった。
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揚げたばかりの熱々の唐揚げをいただく。慌てて食べたので、口の中をやけどしてしまった学生もいた。撮影日時: 2016:09:01 10:54:09
私が興味深かったのはトリ天との違いだ。両者に違いがあることはわかるのだが、説明できるほど理解はしていなかった。鶏からあげは衣が薄く、味をしみこませた鶏肉に小麦粉か片栗粉を薄くまぶして揚げる。一方トリ天は、つなぎに卵を使いしっかりした衣をつけて揚げるものだ。
そして、花ちゃんのからあげをいただいた。揚げたてのからあげを食べたのは初めてで、どのくらい熱いのかよくわからず口いっぱいに頬張ったので内側を火傷してしまった。味がよくしみた鶏肉は程よく柔らかく、油がくどくなくてとてもおいしいからあげだった。揚げ物は苦手だったのだが、一つまた一つと手が伸びてしまうほどおいしかった。