リベラルアーツ&サイエンス教育ブログ

2013.11.19
- 武蔵One Point自然観察
武蔵大ケヤキ下 稚樹調査
武蔵のシンボルツリーとして親しまれているのが、3号館中庭にある大ケヤキです。樹齢は定かではありませんが、90年前この地に武蔵学園が創設されたときには、既に3号館の屋上ほどの高さがある樹でした。敷地購入時の地籍記録によると元墓所でした。きっと昔から何か云われがある場所として大切にされてきたのでしょう。
毎年、この木の下に生えてくる稚樹の調査を継続しています。ケヤキの大木の樹冠の下には多様な植物が芽を出し、大部分は枯死してしまいますが、幾本かは成長していきます。5メートル四方の区画ごとに、稚樹の種類と数の調査をしています。また、生育には光と温度環境が鍵となりますので、自動計測器で温度と機器の表面温度を記録しています。データのまとめはまた別途報告します。このケヤキは2011年に大量に結実したのですが、そのこどもが未だに生き残っています。
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棒の先についているのが、生物実験では通称HOBOと読んでいる自動記録装置です。電池で駆動して、1分間ごとのデータを蓄えておくことができます。 -
武蔵の大ケヤキの幹から見上げたところ。ケヤキ独特の木肌が特徴的です。 -
調査区画の一つを拡大した写真ですが、丸をつけたのがケヤキの稚樹です。写真では21本のこどもがありました。