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2013.10.16

  • その他

学校山林2013年(3)ヒノキとスギ

学校山林には主にヒノキが植林されています。日本の人工林では、スギとともに最も重要な植林木です。今回の間伐体験のなかで、参加した学生さんたちは皆この2種の区別ができるようになりました。いずれも針葉樹で、写真にあるように球果をつけます。葉の裏側に特徴があり、ヒノキでは白い部分がYの字に見えます。広葉樹の葉とは全く違った葉です。
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    左がヒノキ、右がスギ。それぞれに球果がついている。
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    ヒノキの葉裏には、白くYの字がよく目立つ。まだ青い球果の隙間から種が見える。
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屋久島の雲霧林に生育するスギ。
スギは日本の固有種、日本列島にだけ今は生育している植物です。屋久島には屋久杉といわれる樹齢1000年を超える樹木を今も多数見ることができま す。非常に割りやすいので、昔から有用材として用いられ、各地に様々な品種が作られ、多様な用途に用いられています。例えば曲物や酒樽です。一方、スギ花 粉症で苦しい思いをしている人も多い。
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採取したヒノキの枝を数日乾かしていると種が落ちてきました。並べて数えてみると開いた球果三個から82個の種が出てきました。
ヒノキは台湾と日本に分布する樹木です。斧などで割りやすく、非常に優れた材なので、昔から有用材として神社仏閣に利用されてきました。今年は伊勢神宮の式年遷宮の年ですが、社の建築材はヒノキです。錐もみ法で火を得るときには、ヒノキが用いられることから「火の木」といわれています。