リベラルアーツ&サイエンス教育ブログ

2013.06.30

  • 武蔵One Point自然観察

マテバシイの花

梅雨を迎える頃、マテバシイの花が咲きます。マテバシイはドングリを付けるブナ科の植物です。このドングリは大きいのできっと子どもの頃、一度は公園で目にしたことがあるのではないでしょうか?
 
マテバシイの花は、写真にあるように、上向きにつんつんと咲きます。今年の枝に、雄花と雌花がそれぞれ別の場所に咲きます。枝の頂点についているのが雌花、その下についているのが雄花です。花といっても、桜やチューリップと違っています。それぞれが房になって咲いています。一目で分かりますが、雄花の花 数のほうが、雌花に比べてとても多くなっています。なぜそうなるのか?親の立場からの性投資のあり方を考えて見ると思い白いでしょう。
 
ぜひ、気がついて欲しいのは、昨年の枝に小さなドングリが実り始めている点です。まだ実は小さいですが、これからどんどん大きくなっていくことでしょう。 この実は、昨年咲いた雌花が受精して、冬を越し、この梅雨時期にどんどん成長しているのです。秋に実りますから、昨年の梅雨時期に花が咲いてから、1年と 半年で結実するのです。花の咲いた年に実をつける植物ばかりでないことをマテバシイの観察から知ってください。
  • マテバシイの花
    マテバシイの葉は分厚くて3年くらいは生きている長寿です。 撮影日時: 2012:06:12 10:36:41
  • マテバシイの花
    マテバシイの枝の拡大図から、花の咲き方を見てください。 撮影日時: 2012:06:12 11:08:35