リベラルアーツ&サイエンス教育ブログ

2013.05.10

  • 武蔵One Point自然観察

クロオオアリの新女王と雄の分散

アリはハチの仲間です。しかし、ミツバチとアリとでは、新しい創設コロニーの創り方が全く違います。ミツバチでは、巣箱に王台が作られ新女王が誕生する と、母女王が働き蜂の半分ほどを引き連れて新しい営巣場所へと出て行きます。残った巣の働き蜂と蓄えられている蜜や花粉などとともに引き継ぎます。
 
一方、アリではこの写真にあるように、新しい女王は分散し他のコロニーから飛び立った雄から精子を受け取り、単独で新コロニーを創設していきます。そのた め、新女王のサイズは、働きアリとは比較にならないくらいの大きさです。羽アリには、雄と雌とが産まれますが、サイズも違いますし、触覚や頭の形なども大 きく違っていますので確認してみてください。三号館の中庭で見かけた出来事ですが、翌日には普通のアリの巣でした。急に気温が上昇して湿り気があったのが 引き金だったのだろうか?
  • クロオオアリの新女王と雄の分散
    新女王アリ、羽蟻が巣穴から出てきた。撮影日時: 2013:05:10 15:01:49
  • クロオオアリの新女王と雄の分散
    この写真では、巣穴から1匹、頭だけ見えている新女王がさらに2匹見えます。撮影日時: 2013:05:10 15:02:16
  • クロオオアリの新女王と雄の分散
    この羽アリは雄です。巣穴から頭が見えている新女王と比べると形態が違います。撮影日時: 2013:05:10 15:05:59
  • クロオオアリの新女王と雄の分散
    働きアリと比べると分散個体のサイズの違いには驚かされます。撮影日時: 2013:05:10 15:10:45
  • クロオオアリの新女王と雄の分散
    巣穴から雄も、雌も新しいコロニーと繁殖相手を探して飛び立とうとして次々と巣穴なら出てきていた。撮影日時: 2013:05:10 15:11:36
  • クロオオアリの新女王と雄の分散
    生物実験で観察していたら、3号館中庭のコンクリートの隙間から分散羽アリがぞろぞろ出てくるところを発見した。撮影日時: 2013:05:10 14:31:01