教職課程活動ブログ

2012.12.04

高校でゼミる。(加藤聡一)

高校でゼミる。(加藤聡一)

【高校でゼミる。】
こんにちは。教職課程の加藤聡一です。

 

私の所属は人文学部ですが、全学の教職課程を担当しています。中学校高校の教員になる免許状を出す講義をやっています。もしかしてこの5月あたりにみなさんの高校に武蔵大学の学生が教育実習に行ったかもしれません。その節はお世話になりました。

 

さて、武蔵といえば《ゼミ》ですが、実はみなさんの高校でももう《ゼミ》がはじまっています。

 

え、何のことでしょう。

 

それは「総合的な学習の時間」です。

 

この「時間」では、みんなが取り組みたい課題にチームで取り組んで、見学や調査で学校の外へ飛び出していると思いますが、それが高校での《ゼミ》なのです。

 

高校ではいまひとつ「総合的な学習の時間」がもりあがっていないところもあるかもしれませんが、これを盛り上げるのは高校生のみなさんです。学習指導要領と いう学校の教育を決めている基準の解説にも「実際に展開する中で、教師が予想しなかった望ましい活動が生徒から提案されたり、価値ある学習を生み出す問題 場面に遭遇したりする可能性もある。その場合には、当初の計画に固執することなく、これらを取り上げて一層価値ある学習を生み出していくよう、弾力的に計 画を修正することが肝要である。また、その意味で、生徒の動きを幾通りも予想し、それに応じる柔軟性を兼ね備えた計画にしておくことも望ましいことである」とあります*。高校生の希望や提案が活かされる場なのです。

 

その中でみなさんはもう《学びたいこと》《知りたいこと》の《研究》をはじめているのです。入試での面接の時、高校からの所見を見るとみなさんがもう高校でいろんな研究や活動にとりくんでいることがわかってわくわくするときが あります。この生徒が、あの先生のゼミをとったらもっと世界が深く、広がって見えるんじゃないかなあ、と。

 

今「あーこれをもっと学びたい!」と思っている延長線上に武蔵大学のゼミがあればぜひ武蔵をめざしてください!みなさんのやりたいことが提案されて活かされ、武蔵大学のゼミももっと楽しく知の冒険にあふれる場になればいいなと思います。ゼミは〈生活=研究共同体〉のひとつなのです。

 

教職課程担当の私としては、専門のゼミでたっぷり学び、生きることと重ねた学問の経験と実感をもっている学生がどんどん学校の先生になっていって、中学校や高校をもっともっと楽しく面白い生活の場にしていってほしいなと思っています。

 

具体的にはこの本に書いてあるような教育です。

『あっ!こんな教育もあるんだ 学びの道を拓く総合学習』

 

そうそう12月8日(土)に、武蔵大学のゼミ大会があります。高校生も聴講者として予約不要・無料で参加できます。

 

学生の活躍を見に来てね! (残念ながら経済学部のゼミだけですが・・・)

 

*参考『「高等学校学習指導要領解説 総合的な学習の時間編」』