教職課程活動ブログ

2010.11.30
「教職総合演習」「教育学演習」(和井田清司)
前任大学では教育学部(上越教育大学)・教育学科(国士舘大学)に所属していたので、卒論指導ゼミ・修論指導ゼミがあった。そこでは、研究指導の難しさや面白さを実感した。
本学では、教職課程担当なので、学生はそれぞれ自分の学部・学科に所属して専門の学習をしつつ、教員免許取得のために必要な教職課程科目を受講している。そのため、残念なことなのだが、教職課程専任教員が通常のゼミナール(セミナー)を担当することはない。
ただ、教職科目の「教職総合演習」(2-3学年配当科目)は「演習」なのでゼミ的な時間とみてよいだろう。また、人文学部に限られたことだが、教育学分野で 卒論を書きたいと希望すれば、教職課程担当の教員が実質的な指導(「教育学演習」Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ)を行う場合がある。今年度は三名の学生が希望してくれたの で、卒論準備ゼミをスタートしたところだ。
そこで以下、「教職総合演習」と「教育学演習」について、かんたんに紹介したい。
本学では、教職課程担当なので、学生はそれぞれ自分の学部・学科に所属して専門の学習をしつつ、教員免許取得のために必要な教職課程科目を受講している。そのため、残念なことなのだが、教職課程専任教員が通常のゼミナール(セミナー)を担当することはない。
ただ、教職科目の「教職総合演習」(2-3学年配当科目)は「演習」なのでゼミ的な時間とみてよいだろう。また、人文学部に限られたことだが、教育学分野で 卒論を書きたいと希望すれば、教職課程担当の教員が実質的な指導(「教育学演習」Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ)を行う場合がある。今年度は三名の学生が希望してくれたの で、卒論準備ゼミをスタートしたところだ。
そこで以下、「教職総合演習」と「教育学演習」について、かんたんに紹介したい。

「教職総合演習」は二クラス担当している。この科目では、二つのミッションに取り組んでもらっている。第1ミッションは「教育改革の論点」。21世紀に入っ て、日本の教育改革の暴風はとどまるところを知らないかのようだ。そこで、藤田英典編著『「教育改革」は何をめざすのか』岩波新書(2007)を基本テキストに、五つの論点(①全国学力テスト②教員免許更新制③ゼロ・トレランス④学校選択制⑤「愛国心」教育)について研究発表とディスカッションをおこなっ た。担当チームにそれぞれのテーマについて、パワーポイントを使ってわかりやすくプレゼンしてもらい、質疑討論をした。第2ミッションは「総合学習の研究」。ここでは、歴史研究チーム(「自由研究」「時事問題」「教育課程改革試案」)と実践研究チーム(小・中・高校の各段階の典型実践の吟味)にわかれ、 総合学習についての「総合」的な研究を試みた。自分たちの被教育体験を吟味し総合学習の本来の意味を捉えなおすこと。その上で、総合学習の可能性と課題を探究したい。そう願ってのことである。

「教育学演習」では、随時研究室で個別相談をしつつ、月に一回それぞれの研究状況を発表し、討議している。お茶を飲みながらの和気あいあいの雰囲気だが、それぞれのテーマについて少しずつ視点と論点をしぼりつつある。ちなみに、各人の現段階での卒論テーマは、「大村はまにおける国語単元学習の成立過程」「社会科における新聞学習(NIE)の可能性と課題」「教科書叙述からみる歴史学習の国際 比較研究~「原爆記述」の日独米中比較をとおして」。なお、これから具体化するが、資料収集や研修を兼ねてあちこちのフィールドワークも予定している。 「卒論は足で書く」。これをモットーにしたい。