人文学部ゼミブログ

2019.04.22

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  • ヨーロッパ文化学科

初音ミクはパリでも有名?!国境を超える日本文化

ブログ投稿者:小山ブリジット

私のゼミのテーマは、19世紀後半から1930年代までの花の都パリの文化についてです。

その当時から、パリはフランスの中心でした。

その時代の建築、人々の生き方、ファッション、音楽、絵画、装飾美術などについて調べながら、関連する展覧会に足を運んだり、学んだことについて発表をする授業です。

19世紀に現れたジャポニスム(日本美術が西洋美術に与えた影響のことです)も重要なテーマになります。

昨年、パリで日仏文化交流の年間イベント「Japonismes 2018」が開催されました。

これまでジャポニスムという言葉は「Japonisme」と単数形(フランス語では英語と同様に単数形と複数形があります)で表記されてきましたが、「Japonismes 2018」で初めて複数形が用いられました。

「Japonismes 」と複数形で表すことで言葉の意味が変わり、あらゆる面で新しいジャポニスムを発見しながら日本文化を楽しむことがより追求されています。

「Japonismes 2018」では、伊藤若冲、琳派、藤田嗣治、マンガ等の展覧会や、歌舞伎、能、生け花、チームラボなどのビッグイベントが一年に渡って行われました。

19世紀から日本文化に憧れているフランス人は多く、今回のイベントでも幅広い世代が参加し、中でも初音ミクのコンサートが話題になりました。

日本のマンガやアニメ、ゲームを好むフランス人達の中で初音ミクのファンも大勢おり、ネットでチケットが販売されるとたちまち完売、コンサートも大成功に終わりました。

「Japonismes 2018」は幕を閉じましたが、このイベントをきっかけに日本文化に興味を持つフランス人が更に増えたことでしょう。

私のゼミでは、国境を越えて愛される日本文化、並びにフランス文化についての知識を深めながら、学生に楽しんでもらいたいと思っています。