人文学部ゼミブログ

2018.07.12

  • 人文学部
  • 英語英米文化学科

英語教育学基礎ゼミナール

ブログ投稿者:中村詩のぶ

今年度の「英語英米文化基礎ゼミナール」では、私の専門分野の英語教育学から「多読」をテーマとして取り上げました。このゼミでは、英語学習の方法としての「多読」に関する様々な論文を読んだうえで、最終的にはそれぞれの学生が興味のあるトピックを選び、プレゼンテーションとレポートで発表するという形で学習をすすめました。

初めて学術論文を読む学生がほとんどでしたので、学期の前半は英語教育関連の基本的な論文の構成をまず説明し、その構成に沿った論文の要約をペアを組んでA4一枚にまとめてもらうことから始めました。そのあと一人でも論文を理解し、要約できるようにトレーニングを積みました。

学期の中盤では、同じトピックの論文を読み比べ、実験方法や規模による結果の違いを比較する訓練をおこなったうえで、最終ゴールである、自分の興味のあるトピックに関する複数の論文を探し、読み比べて、最終的に自分の知りたいことの答えを見つける作業へと移行していきました。

英語教育における「多読」といったテーマが大学1年生にとって興味のあるものなのかどうか最初はわかりませんでしたが、「初めて論文を読んだけど、意外と読みやすかった、面白かった。」などの反応があり、私自身も楽しく学生と研究を進められています。

学期末の3週間は学生達の選んだトピックで書いたレポートを元にプレゼンテーションと質疑応答をおこなっています。トピックには「小学校の英語教育の課題と解決策の提案」や「英語自律学習の可能性」などがあり、聞いている私も驚かされるような大学生ならではの視点を提示したり議論したりで、とても聞き応えがあります。

たった4ヶ月でここまで英語教育について充実した発表や議論ができるなんて素晴らしいと時々目頭が熱くなってしまうような充実したゼミとなっています。