人文学部ゼミブログ

2014.12.31

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  • ヨーロッパ文化学科

西洋の美術からイメージを読む

ブログ投稿者:ヨーロッパ文化学科 教授 香川檀

香川ゼミ[専門ゼミナール(芸術と文化)]では、絵画やポスター、写真や建築まで、ヨーロッパのビジュアル文化を広く扱います。とくに19世紀から20世紀の、新しい時代の芸術がターゲットです。2014年度の前期は世紀末芸術、後期は20世紀のモダニズム芸術をテーマにしています。
2014年度 前期の課題シート
2014年度 前期の課題シート
最初に、絵画や建築の写真4点を印刷した「課題シート」を配るので、各自で、作者や制作年、様式の特徴などを調べてきます。次の授業でそれを持ち寄り、こうした作品を研究していくには、どんな視点から調べることが必要かを全員で話し合い、5~6の調査テーマを決めます。どんな作家が造ったのか、どんな考え方が表現様式の基本にあるのか、そして時代背景はどのように影響しているのか、などについてグループで手分けして調べていきます。全グループの発表が終わったところで、なるほどと判ったこと、興味をもったのでもっと調べたいと思ったこと、疑問に思ったことなどを中間レポートにまとめ発表します。
美術展「アールヌーヴォーとアールデコ」展の見学 2014年5月
美術展「アールヌーヴォーとアールデコ」展の見学 2014年5月
発表後のゼミ生全員による話し合いで深めた考察をもとに、学期の後半は各自が自分ならではの「マイ・テーマ」について調査・発表を行い、レポートにまとめていきます。前期はとくに「アール・ヌーヴォー」という装飾的な芸術様式が中心となったので、そのような様式で描かれたポスターの女性像を研究したり、装飾的な建築と室内工芸との関係を調べたり、あるいはもっと発展させて、装飾芸術と服飾モードの関係や、それらを消費する社会一般の女性たちについて調べてみる、といったユニークな視点での調査・発表が続きました。課外授業で、横須賀の美術館に展覧会を見に行ったりもしました。
これらを、最後にレポートにまとめて提出です。

パソコンを使っての発表(プレゼン)や、グループ発表の司会やコメンテーターも自分たちで務め、アクティヴな学びの経験を積むことができます。