人文学部ゼミブログ

2011.01.30

  • 人文学部
  • 日本・東アジア文化学科

日本・東アジア比較文化入門演習(漆澤その子)

日本・東アジア比較文化入門演習(漆澤その子)
このゼミは、私たちの学科に所属する1年次の必修科目です。学科の専任教員のほとんどが担当していて、各自の興味・関心に合わせて履修するゼミを選択し、配当されます。

 

さて、私が担当しているゼミでは、日本文化に関して広く知識と関心をもってもらおうと、『日本を知る105章』というテキストをもとに授業をしています。このテキストには、“能”や“浮世絵”といった伝統文化から、“自動販売機”や“カラオケ”など現代の日本にかかわる文化まで、幅広いテーマが取り上げられています。私のゼミを履修しているメンバーにわりと人気なのは、“祭り”や“おみくじ”、“折り紙”などでしょうか。ほぼ毎年、誰かが発表テーマに選んでいます。

日本・東アジア比較文化入門演習(漆澤その子)
ゼミは、各自の発表とその内容をもとに全員で参加するディスカッション、その上で作成するレポートというラインナップで行っていますが、なかでも一番大事にしているのはディスカッション。まずは、発表された内容にとらわれることなく、各自思いついたことをとりとめもなく発言しています。誰も声を上げない時は、席が近い人と話し合いながら発言してもらうなど、できるだけゼミのメンバーが声を上げやすいように、アットホームな雰囲気を心がけています。

 

時折、ゼミのメンバーが発する一見素朴な感想やギモンのなかに、キラリと光る問題意識の鉱脈に出会うことがあります。なかには、このゼミで出会ったテーマを卒業論文にまで発展させた人もいるくらいです。それだけに、ゼミのなかではレジュメやレポートの形式や図書館の使い方といった大学での学修に必要な基本 から、発表やレポートの構成につながる論理的思考の方法に至るまで、きめ細やかに扱っています。

特に今年度は、気さくに声を上げてくれるメンバーが多く、発表を重ねるごとに力をつけてくれたように思います。このゼミで1年間修行(?)を重ねたメンバーが、来年度以降それぞれの専門のゼミのなかでいかなる活躍を見せてくれるのか…、期待と不安が入り交じった心境で今、みんなが提出してくれたレポートを読んでいます。