人文学部ゼミブログ

2009.11.02
- 人文学部
- 英語英米文化学科
コミュニケーション演習B(直井 一博)

英語コミュニケーションコースの学生は3年次にコミュニケーション演習BならびにCを履修し、4年次の英文エッセイ執筆に備えます。そのうちの演習Bの内容を紹介します。
この演習には2つの柱があります。英語コミュニケーション技能のうち、特定テーマについて話す(プレゼンテーション)、討論(ディスカッション)するトレーニングを行なうことが第1の柱です。今年度は題材を、鈴木孝夫氏の『ことばと文化』の日・英語版テキストからとっています。それぞれのテキストをしっかり読んでポイントを押さえ、さらに、論点の批判的吟味を行います。その過程で、とりたてて気にもとめなかった日本語の言い回しが英語ではどう表現されて いるかを理解したり、ちょっとした用語がひどく専門的な用語であったりするのを知るなど、色々なことが学べます。文中表現を用いて、短文を作ってみる練習も含まれています。
もうひとつの柱は、4年次のエッセイ執筆に向けて、各自のテーマを探すことです。そのプロセスの中間・最終報告を英語で書き、また口頭発表します。発表では終わらず、その後の質疑応答も英語コミュニケーション技能の一例となります。
演習の醍醐味は、このような検討、討論作業を通じて、自分一人では思いもよらなかった内容の展開に気づけることです。自分のテーマに出会い、それについて の自分の考えを整理して発表・討論しあう中で、自分やクラスメートたちの考え方の特徴を知ることにもつながります。登山に例えれば、秋は7合目、8合目に さしかかるこの時期。次第に見えかけてきた頂上に向けて、時に平坦ではない山道をゼミの仲間で励ましあいながら登りつつある、そんな行程をたどっていま す。