人文学部ゼミブログ

2007.12.22
- 人文学部
- 日本・東アジア文化学科
演習 中国の民族と社会(西澤治彦)

この演習は、講義科目の「中国の民族と社会」と対になったものですので、演習を履修する学生は、講義科目も履修することが望まれますが、時間割の関係で演習だけしか履修できなくてもかまいません。その代わり、別の年に講義科目の方を履修してもらいたいと思います。
また、「中国」と銘打っていますが、必ずしも中国語を履修していなくてもかまいません。というのは、前半のIでは、中国に関する基本的な文献を皆で輪読していきますが、後半のIIでは、各自のテーマでリサーチしたものを、発表をしてもらうからです。
テーマは中国に関するものが理想ですが、実際には日本、もしくは日本と中国との比較というものも多くあります。私が専門としている地域は中国ですが、当 然、日本にも関心がありますし、デシプリンとしては文化人類学ですので、日本を研究対象としてもまったく問題はありません。近年のテーマの傾向としては、 中国と日本の死生観や風水の比較、中国の少数民族、喫茶や外食などの食文化に関するものが多くなっています。
昨年度は、前半で『中国文化人類学リーディングス』を皆で精読しました。直接、自分のテーマに結びつかなくても、基本的な文献を批判的に読み込むという訓練は、有益な事と思います。今年度は、『中華民族多元一体構造』を輪読しようと考えています。
二年生にとっては、将来の進むべき方向の一つの選択肢として、気軽に履修してもらってかまいません。しかし三年生となると、卒論執筆に向けての準備の意味 合いも出てきますので、早めにテーマを絞って、準備していく必要があります。経験を積んだ三年生の発表は、二年生にとっても、いい勉強になると思います。